アクセス権限を使い分けるUSBメモリ ウイルス対策ソフトのチェックも仕事耕具

企業向けセキュリティUSBメモリ「SD-Shelter2.0」は、アクセス権限が異なる2つのドライバを使い分けることで、オフィス外のPCへデータの流出を防げる。接続したPCにインストールされているウイルス対策ソフトのチェック機能なども備えた。

» 2008年12月17日 14時00分 公開
[杉本吏,ITmedia]

 イーディーコントライブは、企業向けの一括導入を想定したセキュリティUSBメモリ「SD-Shelter2.0」を2009年2月中旬に発売する。価格はオープンだが、USBメモリ5本とシステム管理者向けツールがセットになったスターターキットは、1Gバイトモデルが19万9000円から。対応OSはWindows Vista/XP/2000。


 SD-Shelter2.0は、保存したデータをハードウェア自動暗号化するセキュリティUSBメモリ。暗号化形式にはAES256ビット形式を採用している。自動暗号化機能を備えたUSBメモリは、メモリ全体にロックをかけて、パスワードによる認証によってデータを復号する方式が一般的。SD-Shelterもパスワード認証で復号する方式だが、復号に用いるドライバを2種類用意している点がポイントだ。

 オフィス内のPCなど、USBメモリに保存したデータを自由に扱いたいPCには、管理者ツールを使って作成したドライバが必要となる。このドライバをPCにインストールすると、SD-ShelterとPC間の双方向でデータ移動が可能となる。管理者ツールの設定を変えれば、パスワードに必要な最低桁数や有効期限をカスタマイズすることも可能だ。

 一方、SD-shelter自体にもドライバを格納している。ただし、このドライバではメモリ内のデータをPCに移動できず、閲覧や編集作業はメモリ内でのみ可能となる。コピー&ペーストでデータを複製することも不可能だ。PCのデータをSD-Shelterに移動することは可能なため、自宅で作成したデータを保存して会社に持っていく、といった使い方はできる。

 このように、データを自由に扱いたいPCと、情報漏えいを防ぎたいPCとで2種類のドライバを使い分けることで、外部へのデータ流出を防げるわけだ。

社内ではPCとUSBメモリ間の双方向でデータの移動が可能だが、社外ではPCからUSBメモリへの移動しか行えない。社外で作業をするときは、メモリ内でのみ、データの閲覧や編集作業が行える

 従来モデルから機能を強化したSD-Shelter2.0では、接続したPCにインストールされているウイルス対策ソフトをチェックできる機能も備えた。メモリ内に格納したソフトがWindows XP/Vistaのセキュリティセンターのデータを確認し、セキュリティ基準値を満たしていない場合のみ、USBメモリへの読み書きを不可能にするといった設定ができる。

 社内のセキュリティポリシーなどに合わせてセキュリティレベルも変更可能で、USBメモリを社内で貸し出す際に貸し出し期限を設定して、期限を過ぎると読み書きを不可能にするような設定もできる。また、専用のソフトをインストールしたPCでしか使用できないような設定も可能だ。パスワードを忘れた際に、管理者を通じてメールや電話で問い合わせできるレスキュー機能も備えている。

 サイズは77×18×9ミリ(幅×奥行き×高さ)、重さは16グラム。

製品名 内容 容量 価格
SD-Shelter2.0 スターターキット USBメモリ5本と管理者ツールのセット 1Gバイト 19万9000円
2Gバイト 24万9000円
4Gバイト 29万9000円
8Gバイト 34万9000円
SD-Shelter2.0 追加用本体 USBメモリ1本 1Gバイト 1万9800円
2Gバイト 2万9800円
4Gバイト 3万9800円
8Gバイト 4万9800円

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