ノーと言う勇気を持つ40代にしておきたい17のこと(2/3 ページ)

» 2012年12月28日 16時55分 公開
[本田健,Business Media 誠]

自分を抑え込まない

book 『40代にしておきたい17のこと』(だいわ文庫)

 「イヤなことにはノーと言え」といわれても、何がイエスで何がノーなのか。考えている暇もないほどにいろんなことがつぎつぎとやってきます。自分の好きなことを考える余裕もなく、自分のことはすべてあと回しになってしまいがちなのが40代の実態でしょう。とりあえず仕事優先、家族優先、子ども優先で毎日が過ぎ去っていく人が多いと思います。自分でも「それはそれでしかたがないか……」と思っています。だから自分が何を好きか、楽しいかなんて、あまり考える暇もないかもしれません。

 40代にもなると、多少イヤなことも表情ひとつ変えずにやってしまえるテクニックがあります。嫌いな相手にもニッコリ笑えるし、怒りを感じてもそれを自然に抑える技術をいつの間にか身につけてしまった人も多いでしょう。それは一概に悪いことだとはいえません。でも自分を抑え込むことが恒常的になれば、いつか無理が心か身体に出てしまうでしょう。

 あるいは気づいたら1人になって、誰のための人生だったのかと後悔するかもしれません。たとえ日々の仕事や役割に追われていても、好きなことを忘れないでください。自分がイヤだと思うことを、いいかげんに扱わないことです。

ふだんの役割を手放す

 忙しい40代から脱出する方法は、ふだんあなたがはまりがちな役割を見つけてそれを手放すことです。あなたはいくつの役割をもっていますか?

  • 父親としての役割、母親としての役割
  • 夫としての役割、妻としての役割
  • 上司としての役割、部下としての役割
  • 息子としての役割、娘としての役割
  • 会社の中の役割、地域社会の一員としての役割

 こうして挙げてみると、びっくりするほどたくさんありますね。真面目でいい人ほどこういった役割にはまりがちです。そういう人は、与えられた役割をできるだけよくこなさなければと気負ってしまいます。その結果、いい親、いい子ども、いい妻やいい夫、いい社員、いい上司やいい部下になりますが、そうあるべきだと思えば思うほどあなたの時間は奪われていき、あなたらしさが薄れていきます。

 知り合いで、夜中の2時でも朝の7時でも、いつメールしてもすぐに返信がくる人がいます。連絡する側としてはありがたいのですが、一体いつ眠っているのか心配になります。メールの返信が遅れても、その人への信頼が深いところで損なわれることはありません。「メールはすぐに返信するべき」というような本を読むと、軽いめまいを覚えます。仕事柄、すぐに返信しなければいけない職種もあるでしょうが、そうでなければしばらく空白期間をもってもいいのです。たまには、不義理をしてみましょう。

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