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» 2013年01月23日 11時00分 UPDATE

ボクの不安が「働く力」に変わるとき:仕事上の問題を解決するには、何が大切なのか (1/3)

「同僚との人間関係がうまくいかない」「売り上げが上がらない」「職場がギスギスしている」――働いていると、さまざまな問題が出てきます。こうした問題に対し、私たちはどのように向き合っていけばいいのでしょうか。

[竹内義晴,Business Media 誠]

ボクの不安が「働く力」に変わるとき:

 「毎日しんどいなあ。どうしたら、もっと楽しく働けるんだろう」――。

 先行き不透明なビジネス環境が続いている。ストレスが多くギスギスした人間関係の職場で、「いつか“うつ”になるかもしれない」と不安を感じながら働いている人も多いのでは。

 本連載『ボクの不安が「働く力」に変わるとき』では、労働者一人ひとりが抱えているメンタル面やモチベーションの課題、職場が抱えているコミュニケーションや人間関係の問題などを取り上げ、「どうしたら楽しく働く環境をつくれるか」をテーマに考えていく。

竹内義晴(たけうち よしはる)

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 1971年生まれ。経営者、教師、コンサルタント、コーチ、カウンセラーなど、リーダー層を支えるビジネスコーチ。人材育成コンサルタント。

 自身がプレッシャーの多い職場で精神的に追い込まれる中、リーダーを任される。人や組織を育てるには、マネジメントの手法だけでは太刀打ちできないことを痛感。優れたリーダーたちが使う卓越したコミュニケーションスキルを学び、実践。チームの変革に成功する。実践の経験から、難しいコミュニケーションスキルを誰もが現場ですぐに使えるようにした独自の手法「トライアングルコミュニケーションモデル」を考案。実践的なコミュニケーション方法を伝えるコミュニケーショントレーナー。

 米国NLP協会認定NLPトレーナー、NPO法人しごとのみらい理事長。著書に『「職場がツライ」を変える会話のチカラ』(こう書房)がある。

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 「安倍政権に変わって株価が上がった」「景気がよくなり始めた」という情報をよく見聞きしますね。一方、私たちの仕事環境では、その効果を体感するのはしばらく先のようです。売り上げの低下、ギスギスした職場、社員のモチベーション低下、メンタルヘルスの問題など、さまざまな課題があります。

 表面化しているいろんな課題を目にすると、その解決策は別々のところにあるような気持ちにもなりますが、私は「会社の中で起こっているすべての課題の原点はコミュニケーションにあるのではないか」と考えています。なぜなら、仕事のすべては人と人との営み、つまり、コミュニケーションだからです。

 例えば、売り上げについて。先日、インターネットであるラーメン屋についての書き込みを目にしました。そこには「ラーメン自体の味はおいしかったのに、その対応を見て一瞬でまずくなった。もう2度と行かない」と書かれていました。書き込みによると、食事をしている目の前で、店長がスタッフの対応に腹を立ててののしり始めたというのです。このようにサービスや商品以外で信用を落とす現場に遭遇した人も多いのではないでしょうか。

 直接的な顧客との関係性だけではなく、社内の課題解決プロセスに問題がある場合もあります。IT企業で営業として働くAさんの会社は、新規顧客の開拓が振るわず売り上げが落ちてきたそうです。そのタイミングで上司から「新規顧客の開拓につながるような新しいアイデアを考えてこい!」とAさんは命令されました。しかし、新しいアイデアがそう簡単にパッと思いつくはずもありません(そんなに簡単に思いつくのならば、とっくに思いついているはずです)。アイデアを出せなかったAさんは、さらに上司からプレッシャーをかけられ「自分には発想力がないのではないか」と自信を失ってしまいました。

 社員のモチベーション低下やメンタルヘルスの問題もそうです。その原因の多くは「毎日がさまざまなプレッシャーでストレスフル」「本音を言えない」「悩みを相談できない」といった職場のコミュニケーションがその根底にある場合がほとんどです。

 このようなお話は、今から始まったわけではありません。多くの人は「コミュニケーションは大事だ」と言います。しかし、具体的な対処をする組織はまれです。それよりも「売り上げの低下」「アイデアの枯渇」「社員の体や心の問題」など表面化したことに対して何かしらの手を打とうとします。

 病気の治療がそうであるように「結果」に対する対処療法よりも、その「原因」……つまり職場のコミュニケーションの改善が、さまざまな課題がある今だからこそ、必要なのではないかと考えています。

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