KDDIの起業支援サービス「SmaBI」はどこまで使える?個人事業主が挑戦(2/4 ページ)

» 2013年06月03日 11時00分 公開
[三河賢文Business Media 誠]

自力でやるか、専門家に委託するか

 ただ実際には、自分たちでこれらの作業を行うケースは少ない。なぜなら会社設立に必要な書類はその内容が難しく、自己判断では申請が承認されないことも多いためだ。実際、私の場合にも何度か書類の修正、出し直しが発生した。つまり自分で会社設立を行う場合には、コストの代わりに多くの時間を費やす可能性が高いのだ。

「法的書類生成ツール」を使うと、事業運営に必要な書類が簡単に作成できる

 SmaBIは、この“時間”を大幅に削減してくれる。設立に必要な書類は、Webブラウザ上で簡単に作れてしまうのだ。あらかじめ用意された質問に回答していくだけで、1日も掛からずに必要書類がそろってしまう。しかも書類は専門家が作成したフォーマットに則しているため、承認を得られないことはほとんどないだろう。

 時間がある人ならば、私は一度自分たちで会社設立をしてみることをお勧めする。めったにない機会だし、得られる知識も多いからだ。しかし設立を急いでいたり、どうしても外せない設立希望日がある場合には、危険な選択となるだろう。その点、SmaBIなら作成できる書類の精度も高く、余計な時間はいらないのでスムーズに設立できる。

SmaBIはどうやって始める?

 SmaBIは、月5250円の定額制サービスだ。年間契約なら月2940円、後で紹介する「起業家応援パック」に申し込むと、最大1年間は無料の料金体系になっている。しかもSmaBIは会社設立時だけでなく、経営全般においてさまざまなサポートサービスを提供している。

 スタートアップにとって、コストは大きな問題だ。できるだけ抑えたいのが本音だろう。司法書士に設立に必要な書類作成を依頼すれば、事務所によって異なるが安くても1万円前後の手数料が発生する。それ以外は、先に述べたように別の部分でコストを伴う仕組みになっているのだ。そう考えれば、SmaBIはコスト面でもわれわれ経営者にとって優しいサービスと言えそうである。

 「でも、毎月のランニングコストは痛手だ」

 という意見もあるかもしれない。そんな人は、ぜひ続きを読み進めてほしい。SmaBIは会社設立をサポートするサービスではなく、設立後の円滑な経営を含めたトータルサポートサービスなのだ。

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