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» 2014年07月16日 08時00分 UPDATE

ナレッジワーキング!!:地頭の良さと頭の良さは別モノ (1/2)

多くの企業が求める人材の条件として「地頭の良さ」を挙げています。「頭の良さ」との違いは何なのでしょうか?

[永田豊志,Business Media 誠]

 最近、採用のプロフェッショナルと話をするのですが、どこも求める人材の条件として「地頭の良さ」を掲げています。何気なく使っているこの「地頭」という言葉。一体、何を指すのでしょうか?

「頭の良さ」ってどんなこと?

 「地頭」というからには「頭」とはニュアンスが違います。一般的に「頭が良い人」というのを思い浮かべてみてください。

 頭が良い人の条件をいろんな人に聞くと、「理解が早い」「いろいろな情報の引き出しを持っている」「回答がスピーディで的確」「難しいことでも相手が分かるように伝えられる」といった答えが返ってきます。私なりに咀嚼(そしゃく)してまとめると「いろいろな情報をインプットとして、きちんと整理し、アウトプットが出せる人」ということになるのでしょう。

 典型的なものとして「勉強ができる」ことが挙げられます。受験勉強や資格試験も「設問」というインプットから正しいアウトプットを答えることが求められます。いち早く答えを出せること=勉強ができることは、頭が良いということに近いのかもしれません。

 では、将棋の試合はどうでしょう。将棋は、盤面の情報から勝つためのシナリオを試行錯誤し、次の1手を決めるゲームですよね。まさに頭の良さを求められる典型的なものです。

 日常的な業務でも、入手した情報から正確な報告書をまとめられる、顧客の要望に的確に答えられる、生産量に合わせて過不足のない材料を手配できるといったことは、まさにインプットから的確なアウトプットを生む、頭の良さが発揮されるシーンだと思います。

求められるのは「問題発見能力」と「仮説検証能力」

地頭

 コンピュータもまた、インプットがなければアウトプットはできません。情報を収集し、整理し、そこから必要とされる成果を出すための処理能力が問われます。ここでいう頭の良さは演算処理能力や学習能力ということになるのでしょう。

 ちなみに、2014年に行われたコンピュータ対プロ棋士の試合(ドワンゴ・日本将棋連盟主催)では、人間が勝ったのは全5戦のうち1戦だけです。頭の良さを競う将棋の試合でコンピュータソフトが勝つ時代になった。そう考えると、ちょっとやる気が失せますね。

 しかし、企業が求める人材の条件として挙げるのは、こうした「頭の良さ」ではありません。勉強ができることではなく、インプットからいち早くアウトプットが出せるということではないのです。求められているのは「地頭の良さ」です。

 「地」という言葉が表すとおり、「頭の良さ」だけでなく「地」、つまり「根本的な部分で」「本質的な面で」というニュアンスが漂います。もう少し具体的に言うとしたら、筆者は地頭を決める重要な能力は2つあると考えます。「問題発見能力」と「仮説検証能力」です。

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