「タフじゃなければコンビニ経営はできない。優しくなければコンビニを経営する資格がない」……だけど、タフであり続けることも、優しくあり続けることも、簡単ではない。
ほとんどの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。ニュースやデータからコンビニで何が起きているのかを、推理して、調査して報告します。筆者は大手コンビニの元本部社員、元コンビニオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
正月も明け、コンビニ各社では、節分の恵方巻きの予約活動が佳境に入ったころだろう。コンビニには、1年を通してクリスマスケーキやお歳暮といった「催事商品」というのがある。恵方巻きに始まり、ひな祭り用のケーキ、母の日のカーネーション、こどもの日のケーキ、土用の丑の日のうな重、お中元、ボジョレー・ヌーヴォー、お歳暮、クリスマスケーキにおせちと、1年間すき間なく用意されている。
ただ、ケーキやおせちと違い比較的安価な恵方巻きは、コンビニにとって手軽な商品の1つ。数百本販売する店舗も珍しくない。今回は、コンビニが恵方巻き販売に夢中になる理由を探った。
まずは、大手3社の恵方巻きの特色を紹介しよう。
通常の太巻きから海鮮を主とした具材のモノで7種類をラインアップ。対象商品3品お買い上げで、「銭洗弁財天宇賀福神社」でお清めされた福銭をプレゼントする企画を用意している。
特色として、そばの種類が多いことに気付く。「節分にそば?」と、思われる方もいるだろうが、節分は旧暦で正月に当たるので、「年越しそば」という位置付けで各社ともに商品を展開し販売している。なんでも結び付けられるものは結び付けてしまおうという考えもあるが、実はそれだけではない。これについては後ほど説明するとしよう。
「こだわりぬいた食材」を売りに、4種類の太巻き(3本セット)を用意。変わり種では「節分トルティーヤ」「ロールケーキ」など、価格を抑えてお手軽感を演出している。
購入特典として、HISとコラボした旅行クーポンなどがプレゼントされる。
京都清水寺で御祈祷(きとう)済みのノリを使用した太巻き6種類(3本セット)。うち1品は、ローソンのキャンペーンではおなじみのリラックマとコラボした恵方巻きとデザートを用意している。
3本セットの予約特典として、ペットボトル「伊右衛門」の無料クーポンがもらえるとのこと。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング