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» 2017年07月12日 11時00分 UPDATE

開業から丸2年:「変なホテル」総支配人が語る、完全無人化が不可能な理由 (5/5)

[鈴木亮平,ITmedia]
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「責任をとる」仕事は人間にしかできない

photo 千葉県浦安市にオープンした変なホテル2号棟

――変なホテルは完全無人化を目指しているのですか?

大江: 究極の理想は完全無人化です。しかしそれは、“絶対に叶わない夢”であると思っています。なぜなら、緊急時の対応を任せることができないからです。

 この2年間、変なホテルの運営に関わる中で、人間とロボットの大きな違いが見えてきました。それは、ロボットには「責任」を取ることができないことです。

 例えば宿泊者がホテルで意識不明になったとき、人間もロボットもマニュアルに従って応急処置や119番通報などの対応をするでしょう。

 しかし、マニュアル通りにできず対応にミスがあり、宿泊者を死なせてしまった場合、人間であれば対応した者が責任をとれますが、ロボットはそうはいきません。「なぜロボットに任せたのか」「人が対応していれば防げたのはないか」と、責任が全て運営側に発生するでしょう。

 「責任をとる」という仕事は、どんなにテクノロジーが進化しても人間から奪えないのです。これは、全産業に共通することです。

 また、ホテル業のサービスは宿泊者に対して「安心・安全」が担保されていることが大前提であり、そこの信頼を失ってしまうと商売が成り立ちません。こうしたことを考えると、全てをロボットには任せるリスクは大きく、やはり現場に人間を置いた方が良いということになります。

 しかし、「最終的には人が必要」という考え方では変なホテルは進化できません。完全無人化の理想を実現するためには、ロボットに任せるリスクをとる覚悟、努力が必要なのです。

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