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» 2017年07月12日 11時00分 UPDATE

開業から丸2年:「変なホテル」総支配人が語る、完全無人化が不可能な理由 (3/5)

[鈴木亮平,ITmedia]

ロボットならではの「おもてなし」とは

――ロボットの導入は、ホテルサービスの質を高めたのでしょうか。

大江: もちろん、人対人の方が質の高いサービスを提供できます。しかし、デメリットもあります。それは、人間によるサービスにはムラがあることです。

 人間には感情があります。仕事とはいえ人間ですから、そのときの感情によって提供するサービスの質が良い方向に向かうこともあれば、悪い方向に向かうこともあります。

 例えば接客。ものすごく態度の悪い宿泊者と、優しくて笑顔がすてきな宿泊者とでは、どうしても対応に微妙な差が出てきますし、スタッフの体調などにも左右されます。普段は「頑張ってもてなそう」と思っていても、その通りできない状況もあるのが人間なのです。

 ベテランであれば、周囲や自身の状態に関係なくいつもと同じ対応ができるかもしれません。しかし、経験が浅い新人や、忍耐力があまりないスタッフは、なかなかそうはいきません。これはホテル業界に限らず、サービス業界全体に言えることではないでしょうか。

 その点、ロボットには感情がありませんから、どんな状況においても全ての宿泊者に対して、全く同じ対応ができます。また、多言語に対応できるロボットであれば、宿泊者の母語にも影響を受けません。

 つまり、人間ほどの質の高いサービスは提供できなくても、ロボットなら常に一定のサービスレベルを確実に提供することができるメリットがあるのです。これが、人間との大きな違いであり、ロボットならではの良さです。

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