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» 2018年06月01日 07時00分 公開

杉山淳一の「週刊鉄道経済」:JR西日本「山陰キャンペーン」で知る、JRグループの課題 (1/6)

JR西日本は近畿圏の強い輸送需要を抱える半面、沿線人口が減り赤字傾向の山陰地方のてこ入れが課題となっている。7月から始まる「山陰デスティネーションキャンペーン」が大きなチャンスだ。

[杉山淳一,ITmedia]

 JR西日本は近畿圏の輸送需要を抱える一方、沿線人口が減って赤字傾向にある山陰地方のてこ入れが課題となっている。7月から始まる「山陰デスティネーションキャンペーン」は、その弱みを強みに変えるチャンスだ。

 「デスティネーションキャンペーン(DC)」は、JRグループと対象地域の観光協会などが連携して実施する旅行需要喚起の施策だ。ほぼ通年で実施しており、四季に合わせて3カ月ごとに対象地域が変わる。ただし、毎年1〜3月の冬シーズンは京都という慣例がある。鉄道旅行需要が冷え込む時期で、JRグループとしては、最も観光集客力の高い京都に期待しているようだ。残りの春・夏・秋を他の地域が分担する形となる。

 7月1日から始まる2018年夏シーズンは、山陰がテーマ地域となった。山陰デスティネーションキャンペーンは、03年夏、06年夏、12年秋に開催されており、18年夏は6年振り4回目。キャッチフレーズは「Nostalgic San'in わすれがたき山陰」だ。「忘れられそうなのか」、というツッコミもありそうだけど、JRグループが切実に「わすれがたき」と認識してくれるなら喜ばしい。

 山陰地域は近畿圏からアクセスしやすいけれども、他のJR地域からはちょっと不便といえる。JR西日本にとっては、三江線廃止に象徴されるような閑散路線を抱えた地域だ。この機会に観光地としての山陰と、鉄道旅行の魅力を発信していく必要がある。

photo 7月からJRの旅行需要喚起施策「山陰デスティネーションキャンペーン」が始まる(出典:「山陰デスティネーションキャンペーン」公式サイト
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