人々を混乱させ、「めんどくさいやつだな」「KYだな」と思われてしまう。そんなことを承知の上で、それでもこの「セカイをとめる魔法」をかけられる人が、本当に変化をつくれる人です。
その混乱を避けて、綺麗に変化をつくるというシナリオを探す方が多いようですが、それでは変化は起こせません。逆に捉えれば、自らこれまでのセカイを終わらせるような混乱をつくっていく勇気とコツさえ知っていれば、変化の扉をちゃんと開けることができるのです。
例えば、プロノイア・グループでは、こんな風に企業や人の「セカイをとめる」いたずらをします。
かっこいいスーツにネクタイをきゅっと締めて出てきた担当者の方々に対し、シャツとジーパンのラフスタイルで訪問する。
かしこまった顔をして本題から話をしてくれる相手に対し、会議の半分以上を敢えて本題から外れたジョークを言い続ける。
「私の課題は、柔軟性なんです」というマネジャーの方に、「では、ちょっと今、うさぎの真似をしてみてくれませんか?」と言ってみる。
決まって社内での地位の高い人から順番に発言していく会議で、最初に若い人を当てる。普段一番喋らない人に、一番重要な問いの答えを求めてみる。
そうすると、相手の中に「あれっ、何か今日調子狂うなぁ」と混乱が生まれます。いつもの行動パターンが通用しない。
もちろん、相手にとってそれがあまりに最初から最後まで居心地が悪ければ、もう二度とこの人たちとは会わないと決めて、それで私たちの関係は終わります。でも、自分のセカイがストップされたその後に、「あれ? これってなんだろう?」という建設的な問いが始まれば、それは変化の始まりです。最初は居心地が悪くても、新しいセカイの価値を知ったときには、「なんで、これまでのようなやり方に固執していたんだっけ?」という振り返りにつながるのです。
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