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東京のマスコミ生活を捨て、地方で暮らして思い知ったこと地方で働く(2/2 ページ)

» 2018年08月08日 07時00分 公開
[ITmedia]
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東京のマスコミ生活は「終わらない修学旅行」

 最近、都会と田舎での価値観の違いにも気付くようになりました。現在の職場の人たちから感じるのは「仕事とは生活の糧である」という認識です。

 もちろん「生きていくために働いている」という前提は、場所を問いません。ただし、かつての私や同僚たちは働くことを通じて「成長の実感」や「自己実現」という対価を得ていました(少なくともそう信じていた)。転職当初、同僚とこのあたりの考えが相容れずぶつかったことがあります。「手間はかかるけど、もっといいもの作ろう、おもしろいことをやろう」と話す私は完全に浮いていました。

都会と田舎の価値観の違いを感じた 都会と田舎の価値観の違いを感じた(写真はイメージです)

 マスコミには仕事を趣味のように捉える(もしくは趣味を持つ暇もないほど働く)人が多いです。私はこうした「修学旅行や学園祭のようなノリ」をどこかで客観視していました。最初は自分自身も確かのこのノリを楽しんでいたのですが、何度か体調を崩したり、結婚して子どもを授かったりしているうちについていけなくなりました。「東京のマスコミ」にいるという高揚感の魔法が切れてしまったのだと解釈しています。

 脱東京を語るつもりが、脱マスコミの告白になってしまいましたが、地方に移住し、今の仕事や生活を手にしたことで、これまでとは視点が変わったことは確かです。

(文:G・S)

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