カインズの新しい店に将来性を感じた、DIYな理由水曜インタビュー劇場(ひょっとしたら公演)(1/5 ページ)

» 2018年10月24日 07時13分 公開
[土肥義則ITmedia]

 ホームセンターの「カインズ」が、ちょっと気になる動きをしている。2018年9月、ららぽーと名古屋みなとアクルスに新しい店をオープンしたところ、「想定の10倍以上のお客さんが来ている」(担当者)というのだ。

 「クルマを運転していると、『カインズ』の看板を見たことがあるけれど、ショッピングセンターにも出店したのね」と思われたかもしれないが、ちょっと違う。カインズで販売しているアイテムをセレクトして、「Style Factory」という名前で展開しているのだ。

 店内をのぞいてみると、4つのカテゴリーで構成されている。「キッチン」「掃除」「健康」「DIY(Do It Yourselfの略語:素人が自分で何かを作ること)」にちなんだ商品がズラリと並んでいて、30〜40代の女性を中心にたくさんのお客が詰めかけている。このような光景を見ているだけで、来年あたりの「ヒット商品番付」にその名が刻まれそうである。

9月、ららぽーと名古屋みなとアクルスに誕生した「Style Factory」

 少し前置きが長くなってしまったが、記者が注目しているのはDIYである。休みの日に日曜大工を楽しみたいけれど、都市部ではちょっと難しい事情がある。「工具の使い方がよく分からないので、誰かに教えてもらいたい」「練習する場所がない」「そもそも家の近くにホームセンターがない」といった問題を、この店は解決してくれるのだ。

 店内にはDIYを楽しめるスペースがあって、工具の使い方や棚の作り方など、ワークショップが頻繁に開催されている。これまで都市部の商業施設にはなかった店が誕生し、うまくいけばDIY好きの人が増える可能性があるのだ。

 将来性を感じさせられるStyle Factoryはどのようなきっかけで誕生し、運営してみてどのようなことが分かってきたのか。事業責任者の吉井純人さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

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