主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」を運営するビースタイル(東京都新宿区)がこのほど、「専業主婦であることに対する罪悪感」について調査した結果を発表した。専業主婦・主夫であることに罪悪感を覚えたことがあった人は全体で56.6%いることが分かった。
子どもがいない人の場合はさらに多く、69.6%の人が罪悪感を覚えたことが「ある」または「少しある」と回答した。
回答者からは「夫にばかり経済的負担をかけていた」「欲しい物を買ってもらっているという後ろめたさがある」「何の存在意義もないと感じてしまう」「学歴・職歴もあって健康なのに何も生産していない」などの声が寄せられた。
子どもがいない人で罪悪感を覚えたことが「ない」(29.6%)と答えた人からは「家事も仕事なので」「専業主婦は大変だったから」「夫の仕事時間が不規則だったため仕事を辞めた。夫や姑からは感謝された」「夫婦ともに家事が苦手で『嫌なことを引き受けてやっている』と思っていた」といった意見があった。
また、調査結果から若い世代ほど専業主婦・主夫であることに罪悪感を持ちやすく、年代が高いほど罪悪感を持ちにくい傾向があることが分かった。
罪悪感を覚えたことがあった30代は70.1%いたのに対し、40代では60.7%、50代以上では45.7%だった。
労働政策研究・研修機構のデータをしゅふJOB総研が集計したところ、2017年時点に30代以下の女性で働いていない人の割合は24.3%だったが、07年(現在の40代が30代以下だったころ)では31.6%、97年(現在の50代が30代以下だったころ)では35.0%だった。
また、共働き世帯比率をみてみると、97年時点では50.7%だったが、07時点では54.3%、17年時点には65.0%まで上昇。
しゅふJOB総研の川上敬太郎所長は「今は共働きである方が一般的と言える時代。今の30代以下の世代は上の世代よりも強く(専業主婦・主夫であることに)罪悪感を覚える傾向にならざるを得ない。だが、家庭を運営するためには収入を得ることが必須であるのと同じように、家事も家庭運営にとって必須。“しゅふ”業の価値に目を向ければ、収入を得る者と家事を行う者が互いに感謝できるのではないか」とコメントしている。
調査は5月23日〜6月4日にかけてビースタイルと求人媒体「しゅふJOBパート」に登録する815人の専業主婦・主夫経験者を対象にインターネット上で実施した。
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