2027年の東京(品川駅)・名古屋間の開通へ向けて、各地で工事が進められているリニア中央新幹線(37年には名古屋・大阪間も開通予定)。山梨県では、開業後そのまま営業線になる予定の、42キロにわたる実験線がすでに整備されており、先日記者は試乗して最高速度の「時速500キロの世界」を体感してきた。
時速500キロといっても、実際に乗ってみると思ったほどの揺れや騒音も少なく、普通の乗り物と変わらなかったというのが正直な感想だ。むしろ時速500キロを1度体感した後に、東海道新幹線の最高速度である時速285キロ程度にまで減速すると、心なしか「徐行」しているようにすら感じられたことは、以前の記事でお伝えした通りだ(関連記事「リニアの「徐行」は新幹線の最高速度だった」を参照)。
今回は、リニア中央新幹線開通が、日本の働き方にどのような影響を与えるのかを考えてみたい。
リニアが全線開通すると、働き方も含めた日常生活の在り方が大きく変わることが想定される。というのも東京(品川駅)・名古屋間は最速40分、東京(品川駅)・大阪間は最速67分と、現在はそれぞれ約1時間半、約2時間半掛かっている移動時間が、劇的に短縮されるからだ。品川駅から名古屋間までの所要時間は、なんと大宮駅や三鷹駅まで行くのと同等になってしまう。つまり都市間の移動時間が短縮されるために、現在よりも「距離」を意識しない生活に変わっていくことが予想されるのだ。
リニア中央新幹線が開通すると、起点となる品川駅からの所要時間は以下のようになる。
(品川駅〜名古屋駅、品川駅〜新大阪駅の所要時間は最速タイプの場合)
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