なんてことを言うと、「日産のためにがんばる西川さんをおとしめるフェイクニュースを真に受けるな!」と激怒する方も多いだろう。が、筆者が一連の出来事を「西川の乱」だと感じてしまうのは、毎日のようにリークされる情報だけではなく、西川社長ご自身の立ち振る舞いによるところも大きい。
それは、組織のトップとして、「危機」にどういうスタンスで臨んでいるのか。有り体に言えば、「危機管理」である。
昨年10月の完成車検査不正問題の発覚時、『無資格検査 日産の社長が「謝罪」をしない理由』という記事の中でも指摘したが、西川社長の危機管理はかなりユニークだ。「企業の社会的責任」を鑑みれば普通はこうするでしょ、というセオリーに背を向けて、ことごとく「逆張り」をされているのだ。
具体的には、トップとして出なくていい時に丸腰で飛び出し、トップとして出なければいけない局面には出ない。さらには、トップとして言ってはいけないことを、全世界に向けてバーンとぶちまけている。
このようにかなり個性的なスタイルから強く感じるのは、西川社長という方が「組織の外」より「組織の中」を向いているのではないかということだ。
なんでそんなことが言えるのかをご理解していただくために、西川流危機管理を象徴する以下の3つのケースをもとに説明しよう。
(1)完成車検査不正発覚時に「ひとり会見」
(2)ゴーン逮捕後に「首謀者」と断定
(3)4回目の検査不正発覚も姿を見せず
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