京成上野駅の構内をフラフラしていると、ちょっと気になるモノが目に飛び込んできた。サイネージの画面に、漫画『キン肉マン』のフィギュアやリトグラフ(版画の一種)などが並んでいて、それらの商品が左右にゆっくり動いていたのだ。
「な、なんだよ、それは。意味が分かんねえなあ」と思われたかもしれない。記者もいくつかの「?」が並んだので、その謎マシーンを触ってみた。すると、スマートフォンの画面のように、スクロールすると商品が上下左右にどんどん流れていくのだ。
周囲をよーく見ると、ショーケースがあって、そこに『キン肉マン』の商品サンプルが展示されていた。「これ欲しいなあ」となれば、謎マシーンで購入することができるのだ。気になったモノをタップすると、QRコードが表示されるので、それをスマホのカメラで読み取れば終わり。後日、自宅などに送られてくるといった仕組みである。
マシーン名は「MISE-demo(ミセデモ)」。店舗の企画やデザインなどを手掛けるタッグ(東京都千代田区)という会社が展開していて、京成上野駅に今年3月、1号機を設置した。同社の担当者は「ミセデモは2020年中に、都内を中心に100台設置する」と話していたが、なにもテキトーなことを言っているわけではない。
今後、他の駅や商業施設、高速道路のSAなどでも展開する予定だという。また大手企業との提携が決まっているので、数年後には「最近、街中でよく見かけるようになったなあ」「そーいえば、この前、ミセデモで商品を買ったよ」といった人が増えているかもしれない。
ECサイトと自販機が合体したような、これまでになかった“店舗”を設置して、どのようなことが分かってきたのか。また、今後はどんな展開を考えているのか。タッグの湯本健司社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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