NetWorld+Interop Tokyoが開幕、今年ならではの見所が豊富に

千葉・幕張メッセにて、今年で11回目を迎えるネットワーク関連のカンファレンス「NetWorld+Interop 2004 Tokyo」がスタートした。

» 2004年06月29日 10時47分 公開
[高橋睦美,ITmedia]

 6月28日より、千葉・幕張メッセにて、今年で11回目を迎えるネットワーク関連のカンファレンス「NetWorld+Interop 2004 Tokyo」がスタートした。

 最初の2日間はエンジニア向けのワークショップが中心だが、6月30日からは300社以上が参加しての展示会が開始され、米Microsoftのスティーブ・バルマー氏や米Cisco Systemsのルーティングテクノロジーグループ担当上級副社長、マイク・ボルピ氏などが登場しての基調講演が予定されている。

 米国ではコンピュータ関連カンファレンス、Comdexの延期などが伝えられているが、NetWorld+Interop Tokyoのほうはまだまだ元気なようだ。Ciscoは展示会の直前に、キャリア向けの新フラグシップルータ「CRS-1」を国内でお披露目する計画だし、Foundry、Juniperの各社はIPv6対応の新製品をそれぞれ紹介する予定だ。

 また国産勢では、富士通、NEC、日立製作所などが、ブロードバンドや無線LANを前提としたSIPベースのVoIPシステムを紹介する模様。NECと日立製作所は先日、キャリア向けハイエンドルータ分野で合弁会社の設立を発表したが、エンタープライズ向けには、セキュリティ機能などを組み合わせた独自の製品/サービス群を展開していく。

 ネットワークのインフラとしての役割が高まった以上、必然的に求められるセキュリティを強化する製品群も登場する。特に、マイクロソフトでは、正式には「Microsoft Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載」と称されるWindows XP SP2やWindows Update Servicesなどのデモンストレーション/タッチ&トライコーナーを設ける予定である。他にも多くの企業が、SSL-VPNやワームの侵入を水際で防ぐ検疫システムなどを紹介する見込みだ。

 これら展示を支える展示会のインフラ、ShowNetのほうにも工夫が凝らされている。年々高速化が図られている外部接続は、802.3adを用いた10GbE×4でNTT大手町ビルに接続。会場内部バックボーンは引き続き10GbEだが、トポロジに工夫を凝らして冗長性を高めたほか、IPv6マルチキャストも実現する予定だ。さらに運用面では、出展各社へセキュリティを提供するSOC(Security Operation Center)と連携してのオペレーションに取り組む。

 また、今回初の試みとして、従来のバーコードシステムと併用する形で「IC Chip PASSPORT」(電子タグを利用した入場支援システム)の実証実験を実施する。15万人を越える全来場者に対してIC Chip PASSPORTを配布し、その信頼性を検証するほか、ShowNetセルフツアーBest of Show Awardのうち「ShowNet Demonstration Award」への投票といった形で来場者自身が参加できる企画を実施する。

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