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» 2004年07月12日 17時19分 UPDATE

SCO、「IBMは訴訟の本質を歪曲」と批判

SCO Groupは7月8日、ユタ州の連邦地裁判事は、IBMを相手取った数十億ドル規模の訴訟を却下する略式判決を下すべきでない理由を説明した意見書を提出した。意見書の中では、IBMがSCOの訴訟の本質を歪曲していると主張、略式判決は時期尚早だとしている。(IDG)

[IDG Japan]
IDG

 SCO Groupは7月8日、ユタ州の連邦地裁判事は、IBMを相手取った数十億ドル規模の訴訟を却下する略式判決を下すべきでない理由を説明した意見書を提出した。

 SCOはユタ州の連邦地裁に提出した文書の中で、「IBMは同社を相手取ったSCOの訴訟の本質を歪曲し、証拠開示手続きにおいて適切な情報を提供しなかった」と主張。SCOが誠実に行動したのに、完全な証拠開示を受ける機会がまだ与えられていないため、略式判決は時期尚早だとしている。

 IBMはこの訴訟で略式判決を求めており、法律専門家によると、略式判決が出れば訴訟が実質的に決着する可能性があるという。またIBMは裁判所に対して、同社がSCOの著作権を侵害したかどうかという問題について確認判決を求めている。これは、将来、IBMに対して新たな著作権侵害の申し立てが行われるのを阻止するのが狙いだ。

 SCOは、Linuxには自社が保有するUNIX System Vのソースコードからそっくりコピーされたコードが含まれると主張してきたが、8日に提出された意見書は、IBMにこれらの侵害の責任があるとSCOは考えていないことを示している。

 「SCOは、Linuxに対するIBMの貢献に基づいた著作権侵害を主張しているのではない」と同意見書は述べている。SCOがIBMに申し立てた著作権侵害の主張はAIXおよびDynixの両OSに関するものであり、SCOが昨年、IBMへのUNIXライセンスを「終了」した後でもIBMはこれらのOSを配布し続けたとしている。

 IBMは既に裁判所に提出した書面の中で、SCOはこれまで、IBMによる著作権侵害の証拠を提出しなかったとしてSCOを批判している。

 SCOは8日の意見書の中で、これに反論し、IBMはこの訴訟の本質を歪曲していると非難した。

 「IBMが何度歪曲しようとも、この訴訟は、UNIXのソースコードがLinuxに文字通りコピーされたことに関するものではない」とSCOは記している。「SCOは当初から、IBMがUNIX System Vに対する修正あるいは同OSをベースとした派生製品として同社が作成した“成果物”をLinuxに提供したことが、IBMのライセンス契約の違反に当たるのだと主張してきた」

 業界調査会社Illuminataのアナリスト、ジョナサン・ユーニス氏は、「Linuxによる著作権侵害の申し立てに関するSCOの公式声明は、同社の訴状の内容よりも強硬であるため、SCOとIBMの訴訟は両者間の契約紛争に過ぎないのか、それともユーザーにとって大きな責任問題に発展する可能性がある著作権訴訟なのかという問題が曖昧になっている」と指摘する。

 「はっきりしない訴訟だ」とユーニス氏は言う。「SCOは数カ月間にわたり、そっくりコピーされた部分があると主張してきたため、これは純然たる著作権訴訟だとわれわれは理解した」

 「SCOの弁護士に話を聞くと、この著作権訴訟を、彼らが提起したい真の訴訟というよりは一つの意思表示として位置付けているという。彼らは訴訟の範囲を拡大して、より多くの著作権の主張を含めたいと考えているようだ」と同氏は話す。

 SCOの広報担当者ブレーク・ストーウェル氏によると、IBMとSCOには、8月4日に略式判決に関するそれぞれの立場を主張する機会が与えられ、裁判所はこの件に関する口頭弁論を聞く。

 IBMではこの件に関するコメントを避けている。

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