日本電子専門学校、CFカード起動のKNOPPIXで実習室の運用を開始

日本電子専門学校ACTCおよびコンピュータネットワーク研究科、アルファシステムズは共同で、利用するメディアをこれまでのCD-RWからコンパクトフラッシュカードに切り替えたKNOPPIXを使って実習室の運用を開始した。

» 2004年11月22日 12時19分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本電子専門学校ACTCおよびコンピュータネットワーク研究科、アルファシステムズは共同で、今春から運用開始したKNOPPIXを利用するハードディスクレス実習室において、利用するメディアをこれまでのCD-RWからコンパクトフラッシュカードに切り替えて運用を開始した。

 CD-RWからコンパクトフラッシュカードに切り替えたことで、起動時間の短縮(約2分)や体感速度の向上などのメリットが生じたという。また、機械的な動作部分が存在しないため、特にCD-ROMドライブの損耗を気にする必要がなくなったほか、静粛性も向上している。

 そしてバージョンアップ時の手間もかからなくなっている。起動イメージをバージョンアップする場合、これまで台数分(同校では42台)のCD-RWを焼き直す必要があった。今回の運用では、バージョンアップ版のcloopイメージをサーバに配置し、1FDLinuxを利用してcloopイメージを書き換える方式が選択されている。1台のクライアントのバージョンアップにかかる時間はおよそ4分だという。

 同校では、USBメモリから起動するKNOPPIX「USB-KNOPPIX」をすでに公表している。しかし、USBメモリは紛失の危険性が高いこと、また、CFカードはハードウエア的にはIDE接続のHDDとして認識されるため、運用上の手間が軽減されることが大きなメリットである。

 今回の発表に先立ち、産業技術総合研究所からはSFS-KNOPPIXが発表されている。SFS-KNOPPIXと比較すると汎用性やメインテナンス性は劣っているが、多数のクライアントを同時に起動する場合、cloopイメージが各クライアント側にあるため、起動時間の低下は原理的には発生しない。また、通常運用時にネットワークに過度の負荷をかけることがなく、万が一ネットワークがダウンした場合でも、スタンドアローン端末として利用可能で、可用性の面では優位にあるといえる。

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