米Borland、20%に相当する300名の解雇、IDEは社内で事業組織化

Borlandは、アプリケーションライフサイクル管理(ALM)市場への注力戦略、Software Delivery Optimization(SDO)構想を促進するための事業再構築計画を発表した。

» 2006年05月12日 10時54分 公開
[ITmedia]

 ボーランドは5月12日、米Borlandで4日に表明された顧客重視の徹底とALM戦略の促進、組織効率向上を目指したグローバルな事業再構築を発表した。またIDE製品の事業組織を社内に構築したことも表明している。

 今回の再構築によって、社員の20%に相当する300名の人員削減、地域拠点の整理統合、そして現在進行中の開発ツールグループの売却完了が実施され、年間約6000万ドルのコスト削減を実現できるとしている。

 組織改編内容については、営業とプロフェッショナル部門を統合した「フィールドオペレーション部門の新設」、ユーザー対応を強化させるべく「カスタマーサポート部門と研究開発部門の統合」、トッド・ニールセンCEOの直属部門となりクリス・バービン上級副社長が指揮する「ビジネスオペレーション部門の新設」、米Vitriaでワールドワイドセールスを担っていたポール・テイラー氏が欧州・中東・アフリカ地域担当副社長へ就任し、欧州・中東・アフリカ全域におけるカスタマサービスとビジネス開発責任を担う「新しい欧州・中東・アフリカ地域(EMEA)担当副社長を任命」が明らかとされた。

 なお、今回の表明についてBorland社長兼CEOであるトッド・ニールセン氏は、「Borlandは、2月に概要を発表した計画の実行に引き続き取り組んでいます。これらの変革は事業を合理化するだけでなく、社内リソースの連携強化によって企業を成功に導くものと確信しています。ボーランドはこれらの変革を通して、成長と収益向上のための長期戦略をさらに効果的に支援できる事業モデルを実現します」とコメントしている。

IDE事業のその後

 2月8日に発表された、統合開発環境(IDE)製品事業の売却意向についてもアップデートがあった。

 元欧州・中東・アフリカ地域担当副社長のナイジェル・ブラウン氏が、ボーランド社内に組織化された開発ツールグループのジェネラルマネージャーに就任。約180名のBorland社員が所属し、営業、マーケティング、製品開発の各部門で構成されるという。現在は、Borlandと独立した業務を行っている。

 売却プロセスは予定どおり進行しているとコメントしており、今後数か月以内に売却先を確定できる予定だという。

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