猛暑のニューヨークでIBMが「クールな」Opteronサーバを発表(1/3 ページ)

IBMが次世代Opteron搭載サーバと「CoolBlue」構想を発表、x86サーバはラックマウント型で一気にコモディティー化が進んだが、どうやらブレードサーバではゲームのルールが変わりそうだ。

» 2006年08月02日 05時03分 公開
[浅井英二,ITmedia]

 40度を超える猛暑のニューヨークでIBMは米国時間の8月1日、AMDの次世代OpteronとIBMのさまざまな技術を組み合わせ、消費電力当たりの性能で大きくライバルたちを引き離す「クールな」BladeCenterやSystem xサーバを発表した。

 IBMのシステム&テクノロジーグループでグループエグゼクティブを務めるビル・ザイトラー上級副社長は、「IBMのBladeCenterは、2002年秋の発表以来、ブレードの互換性を維持してきた。AMDも3年前、x86に対する顧客の投資を生かすOpteronによってサーバ市場に参入した。両社の理念や技術を組み合わせたブレード製品は、ウォール街の大手金融18社のうち17社で採用されている」と話す。

 大型サーバならいざしらず、x86サーバがニューヨークの摩天楼でプレス発表されるのはあまり例がない。それだけ、BladeCenterが金融、特にウォール街で実績あるビジネスに成長しつつあるということだ。

IBMのハードウェアとマイクロプロセッサを統括するザイトラー上級副社長

「IBMは真のパートナー」とAMD会長

 五番街のセントレジスホテルで行われたプレス発表会には、AMDのヘクター・ルイズ会長兼CEOも駆けつけた。

 「2003年、Opteron採用を最初にサインしてくれたのがIBMだ。われわれのパートナーシップは、単にサプライヤーと顧客という関係にとどまらず、半導体の研究開発にまで及ぶ真のパートナーシップだ」とルイズ氏。

AMDのルイズ会長兼CEO(左)とIBMのザイトラー上級副社長

 ウォール街をOpteron採用へと踏み切らせたのは、IBMの力に依るところが大きいし、スーパーコンピュータサイト「TOP500」にもAMDベースのIBMサーバが44もランクインしている。

 「IBMの半導体、ハードウェアアーキテクチャー、およびソフトウェア技術とAMDのプロセッサ技術がうまく組み合わせられ、優れた製品が生まれた。この発表はパートナーシップの重要さを具現化したものだし、きょうからまた新たなパートナーシップが始まる」(ルイズ氏)

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