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» 2006年09月07日 08時00分 UPDATE

動き出したSOAのいま:ソニー生命と出光の事例で垣間見えるSOAの本質 (3/3)

[谷川耕一,ITmedia]
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SOAの形に決定打はない

 出光興産、ソニー生命保険ともに、出来上がったシステムはまったく異なるSOA事例だが、共通している点が幾つかある。1つめの共通点は、双方ともSOAをやろうとしたのではなく、変化に対応できるシステムを効率的に実現しようとした結果がSOAになったということ。

 再利用性や中長期的な活用を考えると、ビジネスがサービス単位に分割され、それを組み合わせていく仕組みとなる。その際の技術には、なにも最新のSOA対応のものを使う必要があるわけではない。また、一気にSOAが実現できるわけではなく、既存のシステムを生かしながら、段階的に進めていくというのも両社で共通の見解だ。

 もう1つの共通点は、SOAのサービス単位が、既存のシステムの制約や構造で決まるのではないということ。ビジネスの目線で考え、SOAのサービス粒度はそのビジネスの単位で決められている。システム側の発想で、サービスの粒度が決まるものではないのだ。

 「ユーザー企業がビジネス視点でしっかり考えてやらないとコストが上がる。ユーザーがきっちり判断しないとシステムインテグレーターやベンダーはオーバースペックの提案になりがちで、結果的には双方が不幸になる」と出光興産の澤井氏。

 さらに、「ユーザー企業がきちんと考えていないと、ベンダーは自分たちが作りやすいものを提案するようになる。設計段階で、“ダメなものはダメ”ときちんとシステムインテグレーターに伝えることが重要だ」とソニー生命保険の河村氏は加えた。

 両社ともユーザーの確固たる判断、態度が成功への鍵となるという指摘も同様だ。

 SOAというと、既存のシステムをつなぐことが頭に浮かぶかもしれない。しかしながら、本質はフロー、ロジック、データをきちんと分けることにある。それらが、物理的にどんな箱に入っているか、どんなシステム構造になっているかはさして重要ではない。

 一方で、ベンダーはどうしても売ることが中心になりがちだが、ユーザーのビジネスを長いスパンでとらえ、中長期的な成功の姿を描けるようにすることが重要になる。SOAというプロジェクトは、カットオーバーしたら終了するというものではなく、それは顧客と開発側の継続的な協力関係の始まりなのかもしれない。

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