Webアプリケーションの開発手法で「早くてキレイ」はRuby on Railsか1分ショートレビュー

「美しいが作るのに時間の掛かる」「汚いが早く作ることができる」――Webアプリケーションの開発手法としてあなたが選択したいのはどちらか? 答えはどちらでもない。Ruby on Railsはある考えに沿って進める限りにおいて「早くて美しい」開発手法を提供してくれるのだから。

» 2006年12月10日 02時19分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

ここで紹介する記事は、developerWorksの「Ruby on RailsによるWebアプリケーションの高速開発」です。


 Webアプリケーションの開発において、Rubyをベースにしたフレームワーク「Ruby on Rails」が新旋風を巻き起こしている。Ruby on Railsを用いてWebアプリケーションを開発する様子を紹介したこちらの映像を見ると、人気を集める理由も分かるだろう。日本国内でも、オープンソース・ジャパンがRuby on Railsを使ったWindows XP向けの統合開発環境として「Rails Platform」を発表するなどしており、今後ますますドキュメントやサポートなどが充実することが期待される。

 インタープリタ型スクリプト言語であるRubyについてはあまり説明もいらないだろう。このRubyがフルスタックのオープンソースWebフレームワークであるRailsと密接に絡み合いながら機能するのがRuby on Railsである。フルスタックのフレームワークとは、Railsのすべての層が連携するように組み立てられており、開発者が自分で組み立てる必要がなく、最初から最後まで単一の言語――ここではRuby――を使用できることを意味している。このことが、一般的なタイプのWebアプリケーションの作成を自動化できるだけでなく、カスタムまたは一般的でない要件への柔軟な対応を可能にしている。

 このRuby on Railsの有効性を最大化するために知っておくべきことは、そのモデル/ビュー/コントローラー(MVC)アーキテクチャーである。MVCはRuby on Railsに限ったものではないが、Ruby on RailsでMVCのアプローチから脱線すると、その有用性は著しく損なわれるため、まずはMVCを理解しておくとよいだろう。

 developerWorksで掲載されている記事の中でも人気の高い記事の上位にランクインする本稿では基本的なアドレスブックの作成を通して、Ruby on RailsでのWebアプリケーション開発を行っている。文書のレベルは中級となっているが、ActiveRecordクラスや本稿では「足場」よ呼ばれているscaffoldあたりに注目して読み進めれば、それほど苦もなく読み進められる。このscaffoldがプログラミング作業の大部分を省力化してくれる一要素にほかならない。

 一度だまされたと思って、実際に手を動かしてRuby on Railsに触れてみてほしい。厳格なワークスペースとIDEの使用を強制されることなく、自分の中にあるアイデアが簡単にWebアプリケーションとして機能させられることに気がつくだろう。「脳にフィットする」その感じこそがRuby on Railsの人気の秘密なのかもしれない。

ここで紹介した記事は、developerWorksの「Ruby on RailsによるWebアプリケーションの高速開発」です。


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