技術と人の戦い──トラックバックは廃れゆく運命かオルタナブログ通信(4/5 ページ)

» 2007年03月30日 19時05分 公開
[森川拓男,ITmedia]

 いな川宏樹氏の「音楽の未来を考える」で、27日に投稿されたインターネットでの買い物が、その恐怖について触れていて興味深かった。

 いな川氏は、とある居酒屋チェーン店で、メニューのオーダーがタッチパネルになっていたことについて触れ、「このサービスは失敗だなと正直思ってしまいました」と言及している。結局、電子化して便利なように見えて、繁雑なボタン操作が生まれるため、勢いで選ぶことができづらくなる、というのだ。

 また逆に古本屋で本を探したとき、作家から本を選びたかったのに、「出版社」「ジャンル」「新書」……といった形で分類されていたので、目的の作家の本が探しにくいこともある。これは筆者も経験がある。文庫コーナーや新書コーナーならば作家順に並んでいても、単行本は別、さらに特価本は別になっていて、ひと通り見て回らないとならないことになる。これは楽しいのだが、効率が悪いことは確かだ。

 そこで、ネット書店が便利になる。Amazonなどのネットショップなら、検索すれば合致したものを出してくれるので、目的のものが簡単に見付かる可能性が高いのだ。

 しかし、ここでネックとなるのが、「繁雑な操作」だ。ショッピングカートに入れて、クレジットカード番号を入力すると……、と幾つかの手順をたどることになる。

 しかし、この手順を心配とする問題点は、「慣れ」が解消してくれるだろう。フと気付くと、リアルな店舗よりも気軽にカートに入れてまとめ買いしてしまった経験を持つ人も多いだろう。この場合、マネーは、電子マネーであったり、クレジットカードであったりするため、手元の現金は目に見えて減らない。

 例えば、1万円札を手に取れば、「これが1万円だ」と思い使い方は変わるはずだ。しかし、電子決済の場合、現金はデータで飛んでいくだけ。クレジットカード自体の話題とも同じ事だが、インターネットによってこの勢いは加速しているとも感じ取れる。取り合えずクレジットカードで……、お財布ケータイ、ETCなど、リアルなお金を持たずにすむような社会が構成されつつある。いな川氏の「せめて重たい携帯を持ってお金を払っている感覚を持った方がいいかも」という提言は、耳を傾けるべきものなのかもしれない。

 なおケータイでは、「モバイルSuica」という動きも注目すべきものだ。小椋一宏氏の「テクノロジー解放日記」で23日に投稿された結局モバイルスイカは電池が切れていても使えるのか?も、実に興味深いエントリだった。

5段折りたたみ傘@EMC(ノベルティ ブログ)

 ここまで幾つかのエントリをカテゴリに分けてピックアップしてみた。第3回目の連載の締めくくりとして、このほかに注目したものを2つほど紹介したい。

 最近、急に暑くなったり、寒くなったりと、天候が不順である。

 地球温暖化が、この変な気候を呼んでいるのか、先ごろ初雪が降った東京では、もう初夏のような暑さのようだ。最近は雨が少なく、乾燥注意報も出ているが、急に降ることもあるから、筆者の場合、外出時に持っていくショルダーバックの中には折り畳み傘が忍ばせてある。それも、2段ではなく、3段折り畳みだ。より小さく持ち運べるので、便利である。

 しかし、世の中は広い。@IT編集部 富嶋典子氏の「ノベルティ ブログ」が26日に紹介してくれた5段折りたたみ傘@EMCには驚かされた。5段階で折り畳めれば、かなりコンパクトになる。あとはその取り扱いやすさだろうか。

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