アンリツネットワークスは、障害に強いリングネットワークを構築できるL2イーサネットスイッチを展示会で披露した。
「イーサネットでSONET/SDHのような高信頼性のあるリングネットワークを」――。今年の「Interop Tokyo 2007」展示会では、各ネットワークベンダーが独自のアプローチでイーサネットスイッチなどによる耐障害性の高いリングネットワークの構築を提案している。アンリツネットワークスもその1社として、レイヤ2(L2)のIPトンネリング機能を持ったL2スイッチ「EC2068A」を出展した。
12ポートのギガビットイーサネットインタフェースを備えるEC2068Aは、本体、電源、サブユニット(各種インタフェース)の組み合わせにより、ユーザーのニーズに合わせて6つのタイプに構成をカスタマイズできる。
このスイッチの特徴は、経路障害に対応する冗長化プロトコルSTP(Spanning Tree Protocol)をベースとした同社独自の高速L2リング制御プロトコル「AQR(Advanced Quick Re-Configuration)++」で、イーサネットでリング状のネットワークを構成できること。リンク断を検出して経路を切り替えるまでにかかる時間は「わずか10ミリ秒」(営業部SEチームエキスパートの吉河信弘氏)。SONET/SDHのRPRと同等の信頼性を実現したという。
また、新機能としてIPをL2でカプセリングしてVPNを構築するトンネリング機能を実装し、1台で100トンネルまで収容するため、マルチキャストによるデータ配信でも、L2 VPNを通じて最大100対地までコピーできる。こうした経路冗長化やVPN機能は、「映像断が許されない河川や道路などの常時監視システムで利用される広域ネットワークにおいて有効だ」(吉河氏)。
IPトンネリング機能は9月までに実装される予定。本体価格は約100万円から。
同社はそのほか、ブース内で帯域制御装置「PureFlow GS1」用の新しいGUI管理ツールを展示している。
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