KDDI、GmailベースのWebメールサービスを提供

KDDIとGoogleは検索サービスに続き、携帯電話とPCから利用できるGmaiベースのWebメールサービス「au one メール」を開始する。

» 2007年07月30日 15時18分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 KDDIとGoogleは7月30日、Googleの提供するWebメールサービス「Gmail」をベースにしたWebメールサービス「au one メール」を9月下旬から開始すると発表した。PCと携帯電話から無料で利用できる。

alt 携帯電話からの「au one メール」利用画面(左)とPCからの利用画面イメージ

 au one メールは、専用のメールアドレス「***@auone.jp」を取得するとPCおよび携帯電話からインターネット経由で利用できる。Gmailと同様に、ユーザーには最大2Gバイトの保存領域と、キーワードからのメール検索、スパム対策、添付ファイルのウイルススキャン、Webアドレス帳といったサービスが提供される。携帯電話からアクセスする場合は端末固有のIDで認証が行われ、ユーザーIDやパスワードを入力が不要になる。

 KDDIの高橋誠取締役執行役員常務は、「端末に保存されるメールは一定の保存件数に達すると過去のメールが上書き保存される。思い出のあるメールや大切な写真などのファイルを大量に保存でき、いつでも見たいデータ瞬時に検索できるサービスが携帯電話の高速インターネット環境で実現した」と、サービスの特徴を説明した。

KDDIの高橋常務

 サービス開始当初は、「auone.jp」ドメインによるメールの検索、閲覧、送信メール作成といった機能が利用できるが、今後はau携帯電話で利用されている「***@ezweb.ne.jp」ドメインのメールの自動保存や端末へのメール着信通知機能などを順次実装していくという。

 メールシステムを提供するグーグルの村上憲郎代表取締役社長は、「EZweb向けGoogle検索がモバイルサイトの検索件数を2倍以上に拡大させ、予想を超える成果を得た。メールもモバイルサービスの新たな可能性として大いに期待している」と述べた。

alt Gmailベースのメールサービスが検索エンジンと同様にモバイルサービスの高度化を実現すると話す、グーグルの村上社長(左)と米Googleのスティッケルパートナープロダクトディレクター

 米Googleのダン・スティッケルパートナープロダクトディレクターは、「Gmailは当社の社内メールシステムとしても利用され、メールサイズや保存容量を気にすることなく利用できるメールアーカイブとして定評がある。世界最先端の日本のモバイル市場で、携帯電話から長文や添付ファイルのあるメールを自由に検索、閲覧できるサービスを提供できるのは素晴らしいことだ」とコメントした。

 なおau one メールはGmailのシステムを利用するものの、サービス主体が異なるために、Gmailのアカウントで利用するメールをau one メールでは利用できない。

 高橋氏は、「au端末からはIDやパスワードを入力しなくても手軽に利用でき、KDDIが万全のサービス品質で提供する。将来的に保存容量の大型化などにも柔軟に対応していきたい」(高橋氏)と話し、通信事業者が提供するサービスメリットを強調した。

 またKDDIでは、9月下旬から携帯電話サービスポータル「EZ」とPCサイトビューアー向けポータルサイト「DUOGATE」、PCポータルサイト「DION」の名称を変更し、「au one」に統一すると発表した。au one メールは、au oneポータルサービスの新サービスの1つとして提供される。

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