著名人の言葉に学ぶモチベーション向上「金言」人心掌握の鉄則

言葉遣いというのは非常に難しい。部下のモチベーションを向上させようとした言葉が裏目に出ることもある。そこで各界著名人の金言から、後からジワリと効いてくる言葉の選び方を学んでみよう。

» 2007年10月16日 09時50分 公開
[アイティセレクト編集部]

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ストレートで熱い想いの伝え方

『おまえには無理だよ』と言う人のことを聞いてはいけない──マジック・ジョンソン

 アメリカのプロバスケットボールリーグNBAで活躍し、2002年に殿堂入りを果たした名プレイヤーの言葉。91年HIV感染を公表して引退した後も、92年バルセロナオリンピックでアメリカ代表として参加。さらにバスケットボール関連以外の多彩なビジネスでも成功をおさめている。冒頭の言葉には以下が続く。

「もし、自分で何かを成し遂げたかったら、できなかったときに、他人のせいにしないで、自分のせいにしなさい。多くの人が、僕にも『お前には無理だよ』と言った。彼らは君に成功してほしくないんだ。なぜなら、彼らは成功できなかったから。(略)決してあきらめては駄目だ。自分のまわりをエネルギーであふれた、しっかりした考え方を持っている人で固めなさい。自分のまわりをプラス思考の人で固めなさい。(略)君の夢が何であれ、それにまっすぐ向かっていくんだ。君は、幸せになるために生まれてきたんだから。」

 また、マジック・ジョンソンは自分のプレイスタイルについて次のようにも語っている。

 「プレイしているときは、勝つためにプレイしている。それだけだ。得点を入れるためでも、リバウンドを取るためでも、ゲームで目立つためでもない。勝つためだ。そのためのオレはリバウンドも取るし、得点もするし、パスもするし、チアリーダーだってやる!つまりオレは、自分の栄光ではなく、自分を捨ててチームの優勝を熱望する姿勢を示したいんだ」

 まさに話す本人がいつも自分に言い聞かせていた言葉だろう。考え方をどのようにして現実の仕事で表現しているか、ということも説明すれば、説得力がアップする。

短いセリフに気持ちを込める

あんたの声を聞くと、元気が出るからな──松下幸之助

 経営の神様と称された故・松下幸之助氏(1894-1989)が江口克彦氏(現PHP総合研究所代表取締役社長)にしばしば発した言葉。江口氏は松下幸之助氏の晩年、20数年間にわたり常にそのそばで仕事をし、数多くの薫陶を受けたが、その中の1つ。松下氏は早朝といわず、深夜といわず、江口氏に電話をかけたが、受話器の向こうから発するこの第一声を聞くと、江口氏はそれが何時であれ、心がパッと明るくなったという。理詰めで元気づけることよりも、自分の実感を素直に伝えることで、受け取る側も心を開くことができる。

お前は強くなるよ──小出義雄

 有森裕子選手や高橋尚子選手など、女子マラソンのオリンピックメダリストを育てた小出義雄監督の言葉。小出氏は選手たちに「お前は強くなるよ」と常に声をかけ、わずかなタイムアップさえ「ほら、タイムが上がった。どうだ、強くなっただろう?」と、プラスの動機付けを頻繁に行ったという。ほんの少しでも部下の仕事に工夫が見られたら「ほら、だんだんいい仕事ができるようになっているじゃないか」と励ましてみるのもいい。

月刊アイティセレクト」2007年11月号 特集「モチベーションコントロールに役立つ 人心掌握術の鉄則」より)

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