スマートフォンの「動き」に対する感度は、だんだん高くなっています。スマートフォンを動かしたり、裏返したり、あるいはほんの少し揺すってみると、さまざまなハードウェアセンサーメカニズムがその動きを認知し、それに呼応した操作を行います。
これは、非常に興味深いユーザーインタフェースが多数生まれる可能性を広げてくれるものです。この分野における技術革新は、まさに飛躍し始めたところです。例えば、ある特定のスマートフォンファンの間でこの数カ月間に突然のヒットが起きているのです。
それは「ライト・セーバー」アプリケーションという楽しいものです。スマートフォン端末をスターウォーズのライトセーバーのように振りかざすと、まさに映画同様の音楽が携帯電話から流れ出すのです。You Tubeには、このアプリケーションを通して「内なるジェダイ」を再発見しているマニア達のビデオが数多く見られます。日本で発売されているスマートフォンの中には、ゲームプレイ中、画面上に広がる障害物を避けてボールを転がしていくために、携帯電話を傾けなければならないものもあります(例えばNTTドコモの「直感ゲーム」)。
こうしたセンサーの実用的用途は、例えば、電話機の表面を下に向けることでアラームや着信音をオフにするなど、すぐにいろいろと思い付くでしょう。これはまさに、オープンプログラムプラットフォームのなせる業です。
音楽やセンサーは、スマートフォンが楽しみやエンタテインメントを提供するという時代のトレンドに貢献しています。このトレンドには、さらに多くの生活シーンがあります。以下に2008年に予想されるヒントとなる現象をいくつか挙げておきましょう。
専用のブラウザレスWebサービスアプリケーションやスマートメッセージ、大容量のデータ転送が可能な洗練されたトラフィック、また、強力なユーザーインタフェースを通して、スマートフォンは、こうした潮流にさらにユニークな展開を加える力を持っているのです。
Googleなど、商業的に大きな成功を収めたPCインターネットのWeb閲覧による広告サービスは、携帯電話へとそのビジネスの場を移すことになるでしょう。しかし、その際にはいくつかの重要な修正が必要となります。
PCのWeb広告におけるリーダーが、この変化をうまく乗り切れる企業であるとは、必ずしも限りません。動きの早い新しい企業が成功するということもありえるでしょう。
モバイル広告サービスの革新的ジャンルの一つに、携帯電話とデジタルの屋外広告(電子サイネージ)を融合したものがあります。例えば、LocaModaサービスでは、大きな公共の掲示スクリーンに双方向アプリケーションを設置し、道行く人が、携帯電話を使ってそのインタラクションな内容をコントロールすることができます。さらに、LocaModaは公共の掲示スクリーンに、ユーザーが携帯電話からテキストメッセージを送信することができるという、「text out loud(大声のテキスト)」と呼ばれるWiffitiサービスを提供しています。
次回は、スマートフォンとビジネスの関わりについて10のトピックスをご紹介します。
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