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» 2008年04月30日 19時07分 UPDATE

基本給15%カットのIBM従業員、株主総会で抗議デモを計画

好調だった第1四半期決算を受けて明るいムードが予想される年次株主総会だが、基本給カットやオフショアリングに抗議するデモが計画されている。

[Deb Perelman,eWEEK]
eWEEK

 IBMの技術系従業員らは4月29日、同社年次株主総会の開催に合わせて、報酬システム改定に抗議するデモを行う計画だ(訳注:この記事は株主総会開催前に書かれた)。この改定では、多くの従業員の給与が15%カットされることになる。

 IBMは今年1月、技術系従業員7600人に対し、残業代が支払われるように職務を再編すると通知した。

 この被雇用者の職位の変更は、2006年11月にIBMが6500万ドルを支払うことで和解が成立した訴訟の後遺症の1つだ。この集団訴訟の原告は、IBMが同社の「Technical Services Professional」および「Information Technology Specialist」の肩書きを持つ従業員を、米公正労働基準法で残業代支払い対象とならない職種に分類し、残業代支払いを拒否したことを違法だと訴えた。

 「さらなる訴訟」から身を守るため、IBMは給与体系を再構築し、影響を受ける従業員の職位を月給制から時間給制に変更した。この体系は2月15日から施行されている。だが、予想される残業代を相殺する目的で、IBMは影響を受ける従業員の基本給を15%カットした。

 IBMの広報担当者はeWEEKに次のように語った。「残業代を追加すると、対象となる従業員の報酬が同等な仕事をしているほかの従業員よりも高くなってしまう」

 IBMは、基本給カットはあくまでも「コスト中立的」なものであり、会社にとって利益も損害もないと語った。

 「対象となる従業員のほとんどが残業しているため、給与の合計は変わらない」とIBMは説明した。

 対象となる7600人の技術系従業員(同社社員全体の6%に当たる)はこのプランに反対し、激しい憤りを示した。1月末に回覧された給与カットに反対するオンライン請願書には、1530人分の署名が集まった。

 ある技術系の上級スペシャリストはIBMの従業員掲示板に匿名で、給与がこれまでの85%になることを受け入れる以外の手段がないと語った。

 「IBMの今回の決定に非常に憤慨し、がっかりしている。わたしは自分がよく働き、献身的で忠誠心のある社員だと思っているし、IBMで20年以上働いてきた。わたしが働いているグループでは残業代が提供されないので、今回の対策はわたしにとって15%の給与カットを意味する」とこのIBM従業員は掲示板で語った。

 4月29日に米ノースカロライナ州シャーロットで開催される年次株主総会に向けて計画された抗議デモは、4月17日の第1四半期(1〜3月期)決算での純利益25%増という発表と、ほぼ6年ぶりの同社株価の高値により活気に溢れるIBMのムードとは対照的なものになるだろう。

 ここ数年IBM社員をまとめている米通信労働組合(CWA)の1701地域の支部「Alliance@IBM」は、給与カットだけでなく米国内の仕事のオフショアリング、役員報酬、同組合が言うところの「減少する退職者年金」についても抗議する計画だと語った。

 「IBMの従業員が生活水準の低下に直面し、退職者は生活費調整給不足による年金の減少と医療費負担増に苦しんでいるというのに、IBMの幹部は優雅に暮らしている。幹部の強欲で肥大化した報酬は問題にする必要がある」とIBMの従業員でAlliance@IBMの責任者を務めるアール・モンジャン氏が声明で語った。

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IBM | 決算 | 和解 | 提訴


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