Web 2.0の海に飛び込むエンタープライズミレニアル世代が行く(3/5 ページ)

» 2008年05月26日 08時37分 公開
[Debra Donston,eWEEK]
eWEEK

 数々のWeb 2.0技術のメリット(見方によってはデメリット)の1つが、簡単かつ迅速に配備できるということだ。IT部門の関与をまったく必要としないという場合も多い。

 これまでも、IT部門に無断で技術が社内に配備されることはよくあった。例えば、LinuxサーバやWi-Fiネットワークなどは、それらがメインストリーム技術として認められる以前は、こっそりと社内に持ち込まれていたものだ。しかし今日では、IT部門の手助けや許可なしに、もっと多くのことがはるかに簡単にできるのだ。

 あなたの会社でGoogle Appsを使ってコラボレーションを行っている部門や、Ningを使って会議をしたり動画などのコンテンツを共有したりしているグループのことを考えてみれば分かる。誰もこういったアプリケーションを立ち上げるのに、IT部門の許可を求めたりする必要がなかったのではないだろうか。

 Forresterの報告書は「ビジネスバイヤーはWeb 2.0を求めているが、その実現についてはIT部門に依存している」と記しているが、これは一部のWeb 2.0技術ベンダーが発しているメッセージとは異なる。これらのベンダーでは、ビジネスユーザーがIT環境を拡充(場合によってはIT部門を迂回)し、独自にアプリケーションを構築するための手段としてマッシュアップソリューションを推進している。

 Serena Softwareもそういったベンダーの1社である。Serenaでワールドワイドマーケティング、パートナープログラム、オンラインサービスを担当するレネ・ボンバニー上級副社長は「無断イノベーション」モデルを信奉している。

 同氏によると、このモデルを推進しているのは、職場内のミレニアル世代(訳注:1970年代後半以降に生まれた世代)だという。これらの20代および30代初めの人々は、自分自身でネットワークをセットアップしたり、ブログを書いたり、ウィジェットを作成したりするためのツールとともに育った世代である。

 彼らはこういったことをするのに誰にも許可を求める必要がなかったし、職場に入った今でも許可を求めたいとは思っていない(多くのITスタッフよりも彼らの方がWeb 2.0技術のことをよく知っている場合はなおさらそうだ)。

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