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» 2008年07月02日 08時00分 UPDATE

燃料コストと消費電力に苦しむ:石油価格の高騰に対処する切り札は効率化

米国景気が低迷する中、燃料コストと消費電力があらゆる企業を苦しめている。

[Eric Lundquist,eWEEK]
eWEEK

 企業はなぜ技術に投資するのだろうか。わたしは以前から、2つの理由があると主張してきた。最初の理由は、業務の効率を高めることによって経費を節減するためである。2番目の理由は、企業の成長を促進するためである。景気が上向きのときは、一般にIT投資は成長促進を主眼に置いたものとなる。景気後退期には、経費節減の方に振り子が揺れる。現在は、経費節減が前面に出てきている状況だ。

 わたしが両者の関係を思い出したのは、効率的な輸送が自社の収益に直結する2社の企業の最近のコメントがきっかけだった。Federal Express(FedEx)とUPSの両社は、より効率的に荷物を輸送する方法を常に模索する必要がある。ガソリン1ガロンが4ドルという時代では、効率化の必要性の度合いは、“望ましい”から“不可欠”へと変化した。

 Federal Expressのフレッド・スミス会長は、同社の収支報告に関する声明文で「燃料価格の記録的な高騰と弱体化した米国経済は、貨物需要の伸び悩みを招き、当社の収益に大きな影響を及ぼした」と述べている。UPSも、燃料価格の上昇と米国経済の減速が自社に悪影響を与えているとしている。

 しかし輸送の効率化の追求は、大手運送会社だけの課題ではない。物流と人間の移動に依存している企業、あるいは燃料価格の高騰で影響を受けている企業(言い換えれば米国内のほとんどあらゆる企業)は現在、ライバル企業に対して効率化で遅れを取らないようにし、自社の業務を動かしている人間、トラック、車の効率をさらに改善する方法を模索している。

 UPSやFedExのような規模の企業であれば、効率化の取り組みに多くのリソースを投入できるが、中小規模の企業のIT幹部の場合は、コンピュータに与えるデータのソースになるという重責を1人で担わなければならないこともある。燃料消費に関する数字が、互いに関連がないさまざまな部署から回ってきた膨大な数の経費精算書の中に埋もれていることも多い。配送トラックの経路や積み荷のサイズに関する情報は、紙の帳票に記載されていたり、ドライバーの頭の中にしか入っていないというケースも少なくない。

 しかし経済の減速と燃料価格の高騰は、あくなき効率化の追求の原動力となる。IT幹部にとっては、技術プロジェクトの優先順位を見直す時期でもある。ソーシャルネットワークのプロジェクトは一時棚上げして、効率改善のために分析しなければならない本質的な情報の収集・分析に関するプロジェクトを優先すべきである。

 燃料コスト、電力消費、車両の位置と経路などを測定・監視するための技術を配備するというのは、クールなソーシャルネットワークやエキサイティングなWebサイトを作成するほど楽しいことではない。しかし、今こそ自社の生き残りを左右するデータを収集する時であるという2社の大手輸送会社の警告には、あらゆる企業が耳を傾けるべきだ。

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