SMBに包括的なセキュリティ対策を――GFIソフトが参入メールからネットワークまで

中小企業向けセキュリティ製品が主力のGFI Softwareが国内市場への参入を表明した。電子メールやネットワークの保護などの製品、サービスを本格展開する。

» 2008年07月09日 17時46分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 中堅・中小企業(SMB)向けセキュリティ製品を主力とするGFI Softwareは7月9日、国内市場への参入を表明した。セキュリティサービスのネクスト・イットと提供し、販売およびサービス提供を始めた。

 同社はマルタ共和国に本拠を置き、1992年に設立。電子メールおよびネットワークセキュリティ、メッセージング製品を主力としている。顧客企業数は約12万社で、中堅・中小企業や大手企業の地域拠点などが大部分を占めるという。

サラベリ氏

 ポール・サラベリ副会長は、「ITリソースや予算の制約を抱えるSMBにフォーカスし、大企業向けのセキュリティ機能を安価に提供することに注力している」と話した。

 同社では全部で9種類の製品を展開する。このうち、ウイルス対策の「GFI MailSecurity」では、AVGやMcAfee、Kaspersky、Norman、BitDefenderの5つのウイルス検出エンジンを組み合わせる(NormanとBitDefenderは標準搭載)ことができる。スパムやフィッシング対策の「GFI MailEssential」では、キーワードやDNSのチェック、ホワイトリスト、振る舞い検知など15種類の手法を用いて判定するという。

 このほか、ネットワークの脆弱性監視ツール「GFI LANguard」やインベントログ監視ツール「GFI Events Manager」、Microsoft Exchange ServerやIBM Lotus対応のFAXサーバ「GFI FAXmaker」、電子メールアーカイビングの「GFI MailArchiver」などをラインラップしている。

 代理店契約を締結したネクスト・イットは、同社と販売契約を結ぶソフトバンクBBや丸紅情報インフォテック、ダイワボウ情報システムズなど25社を通じてGFI製品を提供する。さらに、導入支援やメンテナンス、サポート、ヘルプデスク、ネットワーク監視などのサービスを24時間体制で提供するとしている。仲西敏夫社長は、「導入規模にもよるがライバル製品に比べて価格が半分程度ながら、機能品質の高さが特徴」という。

楠氏

 今後の展開について、GFI Software日本オフィスの楠浩一ディレクターは「コンプライアンス強化の観点でもSMBのセキュリティニーズは高まっており、国内市場では後発のわれわれでも十分にチャンスがある。製品の日本語化を早急に進め、導入拡大を図りたい」としている。

国内での販売戦略

 同社では今年度に300社への導入を計画。ネクスト・イット経由でASP(ソフトウェアの期間貸し)での展開も目指すという。2010年度に5億円の売り上げを見込んでいる。

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