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» 2008年08月13日 08時00分 UPDATE

ホテルのインターネット予約管理:サービスレベルの向上を実現――リピート顧客への確実なフォローも (1/2)

ウェスティンホテル大阪は業界内でも早い段階でインターネット予約を開始している。インターネットの普及により増え続けるインターネット予約件数に対応するために、CRMを使った体制を整えた。

[ITmedia]

効果測定

問い合わせ対応にかかる時間が約半分に


導入前の課題

過去の問い合わせや要望の確認に時間がかかっていた。

自社サイト経由の予約情報を、フロントシステムと分析用のデータベースに二重入力する必要があった。


導入後の効果

問い合わせの履歴が簡単に把握でき、顧客に対して迅速かつ正確な返信が可能になった。

インターネット予約システムとCRMを連携させて、二重入力の手間を解消した。


 1930年創業のウェスティン ホテル&リゾートは、現在世界24カ国で120軒以上のリゾートホテルやアップスケールホテルを運営するホテルチェーンだ。日本第一号ホテルであるウェスティンホテル大阪は、93年に大阪市北区でオープン。最高級都市型ホテルとして多くの顧客に愛され続けている。

 同ホテルでは、2003年1月に自社ホームページからの宿泊予約や問い合わせに対応するために、オンデマンドCRM(顧客関係管理)サービス「Salesforce」を導入。スピーディで正確な顧客対応を実現して、顧客満足度の向上につなげている。

ネット予約の普及につれて、問い合わせ対応の負担増

 いまやインターネットから宿泊予約を受け付けるホテルは珍しくないが、同ホテルは2000年7月にネットセールス課を設立して、時代の流れにいち早く対応。自社サイトから予約を受け付けたり、各ホテル予約サイトと提携したりして、販売のチャネルを広げていた。

 当時のインターネット予約業務の流れは次の通りだ。自社サイトやホテル予約サイトから宿泊予約が入ると、ネットセールス課にメールが送信され、それをプリントアウトしてフロントシステムに手作業で入力。予約メールの約3割に何らかの問い合わせや要望が書き込まれているほか、宿泊予約以外にレストラン予約のメールも届くが、それらはすべてメーラーで返信して対応していた。

 当初はネット経由の予約が1日約10件程度で、その流れでも十分に対応できた。しかし、インターネット予約が普及するにつれて件数が大幅に増え、課題もいくつか浮上した。

 まず問題になったのは、問い合わせや要望の情報がきちんと整理されていないことだった。例えば以前宿泊した顧客から再び予約があったとき、「前回は何か特別な要望があったのか」「あるとしたら何なのか」といった情報は、メーラーでメールを検索しないと分からなかった。

 また、予約データの分析に手間がかかることも課題だった。予約情報はフロントシステムのデータベース(DB)に蓄積されているが、フロントシステムのリポート機能では、ネット経由の予約だけを取り出して詳細な分析は困難。そのため別のDBソフトで分析を行っていたが、フロントシステムとは別に予約データを手作業で入力しなくてはならず、二度手間になっていた。

westinteranishi.jpg ウェスティンホテル大阪 ネットセールス課 課長代理 寺西裕之 氏

 そこで、作業の効率化を図るため、2002年からCRMサービスの導入を検討。最終的に選んだのは、「Salesforce」だった。ネットセールス課課長代理の寺西裕之氏は、その理由をこう明かす。

 「ネットセールスの予算の都合上、初期費用が掛からず低コストで導入できるASP(ソフトの期間貸し)であることが絶対条件でした。なかでも『Salesforce』は、資料請求後にすぐに連絡をいただき、その対応にも好感が持てました」

 まず2002年秋に1アカウントを試験的に導入。問い合わせには「ケース管理」、レストラン予約には「リード管理」の機能が活用できることを確認し、2003年1月には3ユーザーで本格稼働に至っている。

 今回の導入で、問い合わせや要望への対応は大幅に効率化された。インターネット経由で届いた問い合わせは「Salesforce」に自動的に蓄積。履歴も簡単に把握できるので、例えば前回、エキストラベッドを利用した顧客に対して、「今回もご用意いたしましょうか?」というように、スピーディに返信できるようになった。

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