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» 2008年08月22日 12時04分 UPDATE

グリーンITと仮想化:グリーンITの現状と課題が見えてきた――JEITAユーザー調査から(前編) (1/2)

社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)は、グリーンIT、環境負荷低減に向けた企業や団体の取り組みについて、アンケートやヒアリングによるユーザー調査を行った。「AMD Green IT 2008」での調査報告をリポートする。仮想化技術については関心は高いがまだまだ実施状況は低調のようだ。

[富永康信(ロビンソン),ITmedia]

このコンテンツは、オンライン・ムック「ブレードサーバでグリーン&仮想化」のコンテンツです。関連する記事はこちらでご覧になれます。


グリーンITに傾注するJEITAが調査を開始

 電子部品や電子機器、情報システム産業の業界団体であるJEITAは、2008年2月に発足したグリーンIT推進協議会の事務局となるなど、グリーンITへの取り組みを活発化させている。また、分野別部会の1つであるサーバ事業委員会の下に、今年4月、「サーバグリーンIT専門委員会」を新設した。今後、サーバの消費電力の推定やデータセンターの電力測定方法などを具体的に検討することになるという。その動きに関連し、JEITAでは昨年から今年にかけて、IT活用による環境対応や省電力への取り組み状況、およびその課題の抽出を目的に、ユーザーが環境負荷低減対策の中でグリーンIT(IT機器に対するグリーン化)の推進に対してどのような取り組みと課題を感じているかの調査を行った。その概要が、7月16日に開催されたイベント「AMD Green IT 2008」で報告された。今回はその一部、企業・団体側の問題意識や課題の現状について紹介したい。

 調査は、2007年12月〜2008年3月の期間で郵送によるアンケートで実施され、最終的に延べ250件ほどの回答を得たという。協力した業種は、建設・製造:40%、流通・サービス:31%、公共:17%、公益・運輸・通信・メディア:7%、金融・保険・証券:5%といった構成となり、若干、業種の偏りが気になるところもある。

 また、アンケートに並行してヒアリング調査も実施し、データセンター事業者が15社、自前でデータセンターを運用するユーザー3社(団体)を対象に、システム統括責任者、サービス事業責任者、システム運用管理責任者等から回答を得た。

環境負荷低減に前向きな業界と遅れる業界

 最初に、「企業・団体として環境負荷低減を重視しているか」の設問に対しては、「非常に重視」、「やや重視」を合わせて全体の7割以上が意識している結果となった。ただし、その具体的な行動に関しては、「目標値まで設定」しているが19%、「方針を設定」しているが18%と合わせても4割を切り、「(目標値の)設定を検討中」「未設定」「分からない」とする回答が過半数となった。「環境対策推進責任者の設定」については、「担当役員を設定」が22%、「担当責任者を設定」が27%となって、約半数が何らかの形で組織だった活動を実践しようとしている。

JEITA 環境負荷低減に対する重視度合い。7割の企業・団体が環境負荷低減を重視(出典:JEITAサーバ事業委員会)SAはシングルアンサー(単一回答)、MAはマルチアンサー(複数回答可)、以下同。

 なお、今回の調査全体の傾向を見ると、公共、公益/運輸・通信・メディア、建設業/製造業がおおむね環境負荷の低減に前向きな回答をしている一方で、流通・サービス業、金融/保険/証券といった業種が、相対的に環境意識が低い結果となっている。この、業種の違いによって環境意識の差が出た理由について、JEITAからの説明は特にされなかった。組織の規模では、中・小規模より、大企業・団体(従業員・職員1000人以上)の方が環境意識は高くなる傾向が見て取れる。組織の大きさが、世間からの風当たりの強さや社会的責任の強さに比例しているということだろう。

JEITAサーバ事業委員会 環境対策推進責任者の設定。49%が何らかの責任者を設定している(出典:JEITAサーバ事業委員会)
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