電源とデータ保護にこだわった――デルが法人向けノートPCを刷新最長19時間駆動も

デルは法人向けノートPCの新製品9機種を発表。モバイル環境における長時間駆動とデータ保護対策を重視したという。

» 2008年09月02日 16時36分 公開
[ITmedia]

 デルは9月2日、法人向けノートPC「Latitude」の新製品7機種およびモバイルワークステーション「Precision」の新製品2機種を発表した。最長19時間駆動可能なモデルや重さ1キログラムを切るモバイルタイプなどを投入し、製品ラインアップを一新した。

デル最軽量ノートPCの「Latitude E4200」

 Latitudeでは、筐体にマグネシウム合金フレームと金属ヒンジを採用し、堅牢性や長期利用に備えた耐性を向上。同社最軽量モデルとなる重さ997グラムの「E4200」のほか、9セルの大容量バッテリーにより最長19時間の連続駆動を実現した「E6400」などをラインアップする。新機能では、電源オフでもUSBポートから携帯電話などに給電ができる「USBパワーシェア」やID、パスワード、指紋認証、スマートカード認証などの情報を一元管理する「CONTROL VAULT」などを搭載する。

新Latitudeで提供する特徴

 E4200および13.3型の「E4300」には、Windowsを起動せずにMicrosoft Outlookの電子メールやスケジュールなどの情報を閲覧できる「DELL Latitiude On」機能を搭載したモデル(11月以降発売)も用意する。また、E4200とE4300、14.1型の「E6400」、15型の「E6500」には、インテルの「Cetrino2 vPro」も選択できるようになっている。

 Precisionでは、インテル「Core2 Extreme」プロセッサや最大8GバイトのRAMをサポートした15.4型の「M4400」、同社ワークステーション製品の最軽量モデルとなる重さ2.16キログラムの14.1型「M2400」をラインアップした。

 新製品は、E6400など一部機種がすでに発売済み。E4200およびE4300は9月中旬の発売を予定し、想定価格は30万円台前半になる見込みだ。

会見したメリット氏(右)と常松氏

 ジム・メリット社長は、新製品について「Latitudeは1994年の販売開始以来、累計で5300万台を出荷している。わたしがデル入社以来10年間見てきた製品の中でも最も優れたものだ」とコメントした。クライアント・マーケティング本部の常松正樹ディレクターは、「新製品はバッテリー寿命と重さにこだわる国内ユーザーのニーズを強く反映した。われわれの国内法人ノートPC市場のシェアは4位だが、新製品でシェア拡大を狙う」と話した。

Windows Vistaの企業導入が順調に進んでいるという

 新製品の提供開始に合わせ、法人向けのサポートサービスも強化。バッテリー交換サービスやHDDのデータ復旧サービス、廃棄時のHDDのデータ破壊サービスを新たに始める。12月には、盗難などに遭ったPCの捜索と遠隔操作でデータを消去するサービスも予定する。このサービスは年末に投入予定のGPSモデルを対象に提供するもので、紛失したPCがインターネットなどに接続された場合にGPS情報をサービスセンターに通知する。センターではユーザー企業からの依頼を受けて、PCの位置を通知するほか、データを全面消去するという。

 ゲストスピーカーとして登壇したマイクロソフトビジネスWindows本部の中川哲本部長は、「新製品はWindows Vistaの出荷から18カ月目というタイミングで登場した。Windows XPの企業導入が加速したのも出荷から18カ月目だ。Windows Vistaの企業導入は計画通りに進んでおり、新製品の発売でVistaの企業導入を加速させるだろう」とコメントした。

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