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» 2008年09月03日 17時29分 UPDATE

国内でECMの浸透を:EMCが「Documentum」新版 「リスクのない企業内Web2.0」の実現へ

EMCジャパンは“Web2.0”ベースの使い勝手を取り入れた企業内コンテンツ管理の製品群「EMC Documentum 6.5」を発表した。企業がコンテンツ管理の厳格化を進める背景を追い風に日本市場でのECM製品を拡販。Web2.0の企業内導入のけん引役も担う。

[藤村能光,ITmedia]

 EMCジャパンは9月3日、使い勝手に考慮したユーザーインタフェースを採用した企業コンテンツ管理(ECM)製品群「EMC Documentum 6.5」を発表した。コンプライアンスやセキュリティの強化など、企業がコンテンツ管理などの厳格化を進める背景を追い風に、日本市場でのECM製品の訴求を図っていく。

 Documentum 6.5は、ユーザー間のやり取りやコンテンツの検索などが簡単にできるAdobe Flexベースのユーザーインタフェースを取り入れている。レコード管理の統合や業務プロセスの効率化を実現する機能を追加したほか、処理能力や拡張性も強化している。

image Documentum CenterStage Essentials

 新版では、5つの新製品と5つの機能を新たに追加した。その中でも特に売りとなるのはドラッグ&ドロップやポップアップの表示など“Web2.0”ベースの技術を採用したコンテンツ管理製品「Documentum CenterStage Essentials」。企業内のコンテンツの共有やアクセス権限の設定、文書管理やガイド付き検索などの機能を提供する。特定の業務を担当するユーザー以外に、営業などの職種に就くあらゆるユーザーが使えるように操作性を改良しているという。

 画像や動画など、マルチメディアのデータを管理できる製品「Documentum Media WorkSpace」の提供も開始する。種々のデータを動的に表示でき、検索や比較などができる。データへのコメント付けやほかのユーザーとの共有も可能となる。

 バージョンアップにより、種々の操作性が向上している。「Documentum 5.3」に比べ、マウスによるクリック操作を37%、承認にかかる時間を90%、銀行の口座開設や住所登録といった業務フローの構築と検証の期間を最大50%減らせるほか、ファイルの転送時間を最大63%高速化できるとしている。

 CM&A事業本部の古根川哲也本部長は「Documentum 6.0はコンテンツ管理の基盤を提供するもので、特定のユーザーの利用を想定していた。6.5では誰もが使えるアプリケーションを拡充した」と説明。前バージョンとの立ち位置の違いを明らかにした。

 Documentum 6.5を構成する各製品は同日に発売。CenterStage Essentialsなど一部の製品は9月末に発売する予定だ。価格は「1ユーザー当たり8万円程度」(古根川氏)になる見込みという。1年間で100セットの販売を目指す。

リスクのないWeb2.0を企業内にもたらす

image Documentum 6.5で新たに提供される製品群と機能の一覧

 EMCはDocumentum 6.5を、「リスクを伴わずに、Web2.0の操作性を企業内のコンテンツ管理に応用できる製品」と位置付ける。

 GmailやGoogle Desktopなど、操作性に優れたWebベースのツールを普段から利用しているビジネスパーソンは少なくない。それに足並みを合わせるように、こうしたツールやWeb2.0の技術を活用して情報を管理するいわゆる“エンタープライズ2.0”の活用に取り組む企業も散見される。

 だが、誰がいつどのコンテンツを使ったかという証跡が取れない、どのコンテンツを複製したかを把握できない――など、企業内での運用には課題を残している。マーケティング本部の杉本奈緒子CM&A担当マーケティングマネジャーは「(こうした技術に)投資しても効果はなかなか得られない」と述べ、エンタープライズ2.0の安易な導入に疑問を投げ掛ける。

 Documentum 6.5には、コンテンツを誰がいつ持ち出したかのログを取ったり、コンテンツへのアクセスを管理したりできる機能が備わっており、「大規模なシステム投資を無駄にしない」(杉本氏)という。

image 古根川哲也本部長

 ECM製品の日本市場への浸透は道半ばといえる。そうした中、昨今コンプライアンスやセキュリティ対応といった観点で、企業の情報管理の厳格化が求められるようになっている。グローバル化の波も押し寄せ、海外拠点とのコンテンツ管理の連携も課題となる。ロバート・スティーブンソン常務執行役員は「こうした動きが追い風となっている」とし、日本市場にDocumentumを浸透させるための体制作りに注力していくと述べた。

 Documentumの拡販には、「One EMC」と冠したシナリオを描く。これは、EMCのあらゆる製品やサービスを用いて、コンテンツ管理という切り口から企業の情報インフラの最適化を進めるものだ。具体的には、傘下にあるRSAのワンタイムパスワード製品、VMwareの技術を用いたコンテンツ管理サーバの仮想化、そしてEMCが柱としているコンテンツ管理のストレージなどを一括で提供していくという。

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