ニュース
» 2008年09月12日 12時45分 UPDATE

重要データのバックアップシステム:NASを活用したバックアップシステムでユーザーの負荷を低減 (1/2)

税理士・会計事務所の計算事務処理受託事業を展開するTKCは、これまでのDATによるデータバックアップシステムから、NASを活用したシステムを構築し、会員事務所に提供している。多忙を極めるユーザーでも、簡単、正確に重要にデータを保管できる仕組みを作り上げた。

[ITmedia]

効果測定

バックアップの所要時間が平均4時間から0時間に


導入前の課題

TKCでは税理士・会計事務所向けに顧客データの管理システムを提供していた。近年、サーバで取り扱うデータ量が増え、低容量のDATではバックアップオペレーションが煩雑になっていた。


導入後の効果

NASを活用した新しいパックアップシステムを構築、提供し、サーバの重要なデータをLAN経由でNASに自動的にレプリケーション(複製)することで、バックアップオペレーションやメンテナンスが不要になり、税理士・会計事務所の運用負荷が大きく軽減された。


相続税など扱うデータに画像データが増える

 税理士・会計事務所の計算事務処理受託で圧倒的なシェアを誇るTKCは、「わが国の会計事務所の職域防衛と運命打開」と「地方公共団体の行政効率向上による住民福祉の増進」という事業目的を掲げ、1966年に創業した。同社会員が組織するTKC全国会は、映画の原作にもなった小説「不撓不屈」(高杉良著)の主人公、飯塚毅氏が創設した。

 同社は創業以来、会員である税理士・会計事務所の業務効率向上を目指し、ITへの取り組みいついても先駆的な役割を果たし、OMS(税理士事務所 オフィス・マネジメント・システム)を提供している。

 TKCは全国8400の会員事務所と、全国9カ所のTKC統合情報センター、TKCインターネット・サービス・センター(TISC)を結ぶオンライン・ネットワークを構築し、決算書から申告書、書面添付、電子申告まで一気通貫で行うシステムを提供しているが、このシステムの1つに、OMSがある。これは税理士事務所に最適な業務フローを実現して、生産性と業務品質の向上を支援するクライアント/サーバ型のシステムだ。このシステムはユーザーである、税理士、会計士の専門家の協力を得ながら作り上げたものである。

tkc 「多忙を極めるお客様が安全確実に使えるシステムを提供したい」と語る栃木本社社長室次長の金森直樹氏

 TKCでは、1997年10月、「税理士事務所オフィス・マネジメント・システム(OMS)」をリリースして以来、システムの改良を重ね、2000年には処理速度を高速化させた『OMS2000』をリリース。LAN接続されたクライアントパソコンからいつでも必要な情報をいつでも取り出せるシステム環境を提供している。栃木本社社長室次長の金森直樹氏はOMSの導入実績を次のように明かした。

 「OMSは2008年3月末で約5000サーバが稼働しており、TKC会員の約半数で導入いただいている計算になります」

 顧問先企業の重要なデータを蓄積するOMSサーバは、これまでDATによるバックアップを実施していた。しかし、DATによるバックアップは運用負荷が大きく、確実にデータがバックアップされないリスクがあった。そこで同社は、NASを利用した運用負荷を軽減し、かつ信頼性の高い新しいバックアップシステムを開発・提供することにした。OMSサーバでデータを一元管理するにあたり、重要になるのがバックアップだ。当初、同社はOMSサーバのバックアップに磁気テープ媒体のDATを採用していたが、時代が進むにつれ、新たな課題も浮上してきた。

 まず1つは、データ容量の問題だ。首都圏統括センターNSGグループリーダの長子谷典央氏は、次のように解説する。

tkc 「増加する一方のデータ量にも十分にフォローできる体制を構築できました」と語る首都圏統括センターNSGグループリーダの長子谷典央氏

 「以前はDATでも、OMSサーバのデータを十分にバックアップできました。しかし、プログラム容量の増加に加え、会員事務所で保存されるデータも増えてきました。例えば、会計事務所の業務の1つである相続税申告においては、地価計算・相続物件の評価のために保存された写真や画像データにより、サーバ領域を多く要するケースがでてきましたね」

 DATによるバックアップは、会員事務所側のバックアップオペレーションの負荷が高いという問題もあった。税理士・会員事務所の場合、システム管理担当を所長が兼ねる場合も多い。繁忙期など、OMSサーバのバックアップまで手が回らないこともあった。また、仮にバックアップが適切に行われていたとしても、DAT装置のクリーニングやDATの定期的な交換作業を含めた運用負荷はけっして小さくない。これらの問題を解決するには、オペレーション&メンテナンスフリーの実現に向けた新バックアップの提供が急務だった。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ピックアップコンテンツ

- PR -

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -