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» 2008年11月11日 08時00分 UPDATE

差のつくITIL V3理解:ITは金食い虫?――資産を「リソース」と「能力」に分類してみる (1/4)

企業に必要なのは「ヒト、モノ、カネ」という資産。ではその「資産」について、ITIL V3ではどのように定義されているのだろう?

[谷誠之,ITmedia]

ITは金食い虫?

 太古の昔(?)より、会社がその事業を遂行していくために必要な資産は「ヒト、モノ、カネ」だといわれてきた。現代でもその様相は変わらない。多くの企業は、人的資産(アタマカズという意味でも、それぞれのヒトが持つスキルという意味でも)をどのように調達するか、物資(施設や設備、ものづくりであれば材料だとか、運送業であればトラックだとか、いろいろ)をどれぐらい用意するか、カネ(言葉どおりだ)をどうやって工面するかで、頭を悩ませてきた。

 しかし不思議なことに、ITサービスという観点においては、その「ヒト、モノ、カネをどうやって準備するか」という概念が大幅に狂ってしまうらしい。それよりも紙誌面を踊らせ、経営者が頭を悩ませるのは「コスト削減」という言葉である。1990年代後半より、ITなるものはどうも金食い虫であるという印象が、どうしてもぬぐえないらしい。

 ITIL V2では、ITサービスに必要なものは「3つのP」だとされている。具体的には次の3つである。

  1. Product ITサービスに必要な「モノ」。ハードウェアやツール。
  2. Process プロセス、手順、方法論、組織体制など。
  3. People ITサービスに携わる、スキルを持った「ヒト」。

 「カネ」は資産ではなく、ITサービスマネジメントにおいてコントロールすべき対象であるということになっていた。

 その、「資産」いう考え方が、ITIL V3では少し見直された。基本的な考え方は変わらないものの、資産に関してより具体的に、詳細に語られるようになった。わたしにはITIL V2に比べて分かりやすく、また納得しやすい体系に変化したように見え、好感が持てる。

 では、ITIL V3において、資産はどのように変わったのだろう?

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