ブログでみんなをハッピーにブログ事業者 覆面座談会(2/2 ページ)

» 2008年12月26日 15時06分 公開
[谷川耕一,ITmedia]
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土下座して炎上

 ―― サイバーエージェントの藤田社長が離婚したときは、アクセスが集中してアメログはサーバがパンク状態でしたよね。

 A社 JUGEMは、サーバ統合に失敗して1年ぐらい新規募集などが止まっていたことがあった。そのときに、社長が土下座して謝っている写真をブログにあげたら、それが炎上してしまった。そのあとの対応がやることなすこと全部裏目に出て、炎上しまくりましたね。

 B社 ブログ炎上の走りといってもいいかもしれない事件でしたね。ところで、炎上するときに、トラックバックってよくないですよね。

 D社 トラックバックって、遠くから聞こえるように悪口言ってるというか。それと同じことが、最近のはてぶコメントにもあるかもしれませんね。

座談会風景2 懐かしい書籍の数々

 ―― 芸能人ブログについては、どう思われますか。

 D社 ブログってCGM(Consumer Generated Media)で、もともとユーザが作るものっていう感覚があるじゃないですか。有名人が書いてアクセスを稼ぐのはどうかという意見があったり。

 ―― 有名人や芸能人で新たにブログを書いてもらうとしたら、誰がいいですか。

 D社 いまなら安室奈美恵さんですかね。彼女がブログを始めたら最強じゃないでしょうか。

 A社 ジャニーズのタレントにもやってほしいですね。彼らは、いまは有料の会員制のサービスの中でしか書いていないですから。

 B社 朝日新聞とか大手の新聞社ですかね。新聞記者がブログを書く。新聞記者って、ちょっとブログを馬鹿にしているところがあるような気がします。だから、あえて彼らにブログを真剣に書いてほしい。

ビジネスモデルを模索せよ

 ―― 今後のブログシーンは、どうなっていくと思いますか。

 D社 ゼロから開発するという意味での新規参入は、ほとんどないのではないでしょうか。いまはむしろ、中堅以下のサービスが厳しい状況にさらされている状態だと思います。新しくなにかやる場合には、現状すでにあるブログを生かしたものの方がビジネスにしやすいかもしれません。

 A社 広告モデルだと、ページビュー(閲覧数)と値段しか見られない。そうすると、ブログの中身ではなくて、掲載料金の安いところに広告主は流れてしまい、差別化のポイントが値段になってしまう。

 D社 ブログ黎明期の早い段階でサービスを有料化にしておけばよかったかな、とも思います。

 C社 当時はそれどころではなかったから。ブログをみんなに知ってもらいたい、その一心で事業者間を越えて力を合わせてここまで来た。

 D社 広告モデルじゃない新しい仕組みは欲しいところです。いまはなんとかなっていても、ずっとこのままでいいのかという漠然とした不安はあります。このままで、本当に面白いものが今後生まれてくるのかという。

 B社 ニフティなんかは、ブログだけじゃなくてさまざまなサービスを有料化しようと試みたけど、無理でしたよね。

 B社 課金の仕組みは何かほしいですね。『投げ銭』みたいな、簡単にできる少額課金の仕組みがあるといいのかもしれない。いいブログがあったら、読み手がそれに対して対価を払えるような。

 D社 サービス事業者の儲けもありますが、書き手にもお金が入ってくる仕組みがあればいいと思います。サービス事業者も書き手も、両方がハッピーになれる世界になってほしいです。

 ―― 皆さん、ありがとうございました。

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