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» 2009年03月17日 08時00分 UPDATE

PHP on IIS:気になるキーワード 、「WIMP」って何だ?

最近になって使われるようになってきた「WIMP」という用語。Webアプリケーション環境として注目されつつある組み合わせを指すもので、ユーザーにとっては新たな選択肢を提供するものといえる存在だ。

[岡田靖,ITmedia]

Windows+IIS+MySQL+PHP=「WIMP」

 「WIMP」という用語をご存知だろうか。「LAMP」の類義語といえば分かるかもしれない。「OSにLinux、WebサーバにApache、データベースにMySQL、スクリプト言語にPHP(Perl、Python)」を組み合わせた環境のことを、それぞれの頭文字を取ってLAMPと呼ぶように、WIMPとはWindows Server、IIS、MySQL、PHP(Perl、Python)の構成によるWebアプリケーション環境を指す用語だ。WIMPの他にも、データベースをMySQLでなくPostgerSQLとした「WIPP」や、SQL Serverを使う「WISP」などもある。LAMPが全てオープンソースで構成されているのに対し、WIMPやWIPP、WISPはその基盤にマイクロソフト製品、すなわちWindows ServerとIISを採用している点が大きく異なる。

 これまで、Webアプリケーション環境において、このようにベンダー製品とオープンソースを組み合わせて使われるケースは少なかった。オープンソースのミドルウェアをWindows Server上で使えるようにする取り組みは古くから行われてきたが、OSとの連携が完全でないなどの理由から、Linux上のものより処理能力が劣るなどの課題もあった。

 しかし、例えば2006年に米Microsoftと米Zend Technologiesが提携してWindows Server上でのPHP環境の改良に取り組んできたことや、Windows PowerShellによってスクリプトでもGUIでも混在環境を容易に管理できるようになったことなどに代表されるように、近年ではマイクロソフトがオープンソース製品を強力にサポートするようになってきた。結果、Linux+Apacheと並んでWebサーバ基盤に広く用いられているWindows Server+IISの上で、同じく広く使われているMySQL+PHPという構成が普及してきたということだ。

企業ユーザーにとってのWIMP/WIPP/WISPのメリット

 では、WIMPやWIPP、WISPのメリットは、どこにあるのだろう。特にLAMPとの比較で考えてみよう。

 まずは、先に触れた通り、広く普及しているサーバOSで、同じく広く使われているスクリプト言語が使えるという点。PHPの導入が容易になった結果、アプリケーション構築の幅も広がる。Windows Serverプラットフォームは、専任IT担当者を置けないような中小規模の事業所から、大規模なサーバファームを抱える大企業まで幅広く使われており、こうしたWindows Serverを使っている企業であればPHPのために新たなプラットフォームを用意する必要がなくなるというわけだ。

 それは、運用面からみても大きなメリットとなる。いうまでもなく、Webアプリケーションサーバは常に外部からの攻撃にさらされるものであるため、セキュリティ面でのケアが欠かせない。OSやWebサーバは、Linux+Apacheであろうと、Windows Server+IISであろうと、常に新たな脆弱性が発見されており、それに対するセキュリティパッチが頻繁に提供されているものであり、日常の運用の中でそれらを迅速に適用して、できるだけ安全な状態に維持していく必要がある。

 もともと、LAMP環境は初期コストが安く抑えられることもあってWebアプリケーション環境としての地位を確立してきた経緯があるが、オープンソースのOSやミドルウェアをセキュアに運用するには、それぞれのオープンソースソフトウェアに精通した運用チームが不可欠だ。LAMP環境に特化している企業ならともかく、Windows Serverを主として運用している企業にとってみれば、LAMPの導入は新たなエンジニアを抱えることになり、それは当然ながら運用コストを押し上げる。初期コストの安さよりも、運用コストの高さから、TCOの上昇を招く結果となってしまうだろう。

 そしてもう一つ、.NET系アプリケーションと、PHPで作られたアプリケーションとの組み合わせが容易になるという点も大きなポイントだ。すでに.NETは企業のアプリケーション基盤として重要な位置を占めており、独自の業務アプリケーションに採用している企業も少なくない。その.NETアプリケーションに加えて、例えばSugarCRMなどのPHPアプリケーションが、同じくWindows Server+IISという基盤の上で利用できるようになる。運用コストを大きく増やすことなく、アプリケーション選択の幅を広げられるというわけだ。

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