Google、CAPTCHA破り対抗の新システム開発絵が回転

機械で解くのは難しいが、人間には簡単に解けるという「回転CAPTCHAシステム」をGoogleが開発した。

» 2009年04月22日 09時16分 公開
[ITmedia]

 アカウントの不正登録を防ぐ目的で使われる変形文字のCAPTCHAが攻撃側に破られている実態を受けて、米Googleが新しいCAPTCHAシステムを開発した。

 CAPTCHAは、アカウントを登録しようとしている相手が人間か機械かを見分けるためのシステム。Googleのリサーチブログによると、攻撃側はボットを使ってこれを破り、大量のアカウントを不正に取得してスパムメールの送信などに使っている。不正登録を防ぐためにCAPTCHAの変形度を高めると、人間にさえ判読が難しくなってしまうという悪循環に陥っている。

試作した回転CAPTCHA(Google資料より)

 そこで方法を変えることにしたとGoogle。文字の代わりに、例えば飛行機や料理などを写した写真を表示し、意図的に写真の向きを横向きや逆さ向きにしておいて、登録しようとしている相手に正しい向きに直してもらうというのがその仕組みだ。

 顔や空、テキストなどの向きはコンピュータでも見分けることができるため、そうした写真は排除して、残った写真のうちユーザーが一致して同じ向きに回転させたものを使うことにした。

 この「回転CAPTCHAシステム」なら、機械で解くのは難しいが、人間には簡単に解けるとGoogleは解説。同社の実験では、人間に解かせた場合の成功率が84%だったのに対し、ボットによる成功率は0.009%だったという。

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