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» 2010年03月08日 08時15分 UPDATE

Weekly Memo:明らかになった富士通の野副前社長退任劇 (1/2)

2009年9月に富士通社長を辞任した野副州旦氏と富士通の間で、実は辞任ではなく事実上の解任に至った経緯や理由をめぐる激しい対立が先週来、表面化している。

[松岡功,ITmedia]

富士通が明らかにした前社長退任劇の経緯

 ついに不可解だった富士通の前社長退任劇の真相が明らかになった。2009年9月に社長を辞任した野副州旦氏が、同社に自らの社長辞任の取り消しを求める文書を提出したことが3月5日に表面化したからだ。

 富士通は野副氏の辞任を「病気療養のため」と説明していたが、野副氏は辞任を迫られたことによる事実上の解任で、説明は事実と異なると主張している。野副氏側の弁護士によると、2月26日に文書を提出。臨時取締役会を開いて野副氏本人による釈明の場を設けることと、外部の人間による調査委員会を設け、辞任に至る経緯を検証することを求めたという。

 これに対し、富士通は3月6日に開いた臨時取締役会で要求を拒否する方針を決め、「信頼関係が失われた」として同日付で野副氏の相談役職も解任。社長辞任取り消し要求をめぐる報道についてコメントを発表した。

 それによると、2009年2月ごろ、野副氏と長年にわたり親交の深い人物が代表取締役を務める企業が、野副氏が推進していたプロジェクトの一部に関与。しかし、当該企業グループについては好ましくない風評があったため、調査したところ、富士通の理念・行動規範である「FUJITSU Way」の観点からも、同社が取り引き等の関係を持つことはふさわしくないと判断。その旨を野副氏に対して取締役および監査役が注意したところ、野副氏はそれを認め、当該企業を同社のプロジェクトから外すと明言したが、その後も当該企業との関係を継続していることが判明したという。

富士通に社長辞任の取り消しを求めた野副州旦氏 富士通に社長辞任の取り消しを求めた野副州旦氏

 そこで、富士通の取締役および監査役は、事前に取締役会メンバーの過半数の同意を得た上で、2009年9月25日に野副氏の事情聴取と弁明の機会を設け、野副氏と当該企業との関係が調査結果通りであれば代表取締役社長を解職すること、ただし野副氏に辞任の意向があれば受け入れることとし、野副氏と面談を行った。

 その際、野副氏は、当該企業の親会社をプロジェクトに関与させてはならないと認識し、現にそう指示していたものの、親交のある人物については親会社の代表者とつながっていることを認識しながらも個人としてプロジェクトに関与させていたと弁明。しかしながら、野副氏も代表取締役社長という立場としてそうした認識は通用しないことを理解し、辞任を選択したという。

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