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» 2010年06月09日 20時42分 UPDATE

トラフィックの増加に対応する高密度ポートのブレード、ブロケードが発表

ブロケードは、通信事業者などがトラフィックの増加に容易に対応することを支援する高密度ポートのブレード製品を発表した。

[國谷武史,ITmedia]

 ブロケード コミュニケーション システムズは6月9日、高密度ポートのブレード製品「MLX 8×10G-M」「MLX 8×10G-D」「FC8-64」を発表した。製品投入の背景などを米BrocadeのIPビジネスユニット シニアプロダクトマネジャー、サンジェイ・カンナ氏に聞いた。

 MLX 8×10G-MおよびMLX 8×10G-Dは、大規模環境向けスイッチングルータのNetIron MLXシリーズで利用する。ハーフスロットサイズのブレードに10GbEポートを8基搭載し、ルータ1台当たり最大で10GbEポートを256基まで拡張できる。1ポート当たりの消費電力量を従来に比べて45%削減した。MLX 8×10G-MはMPLS・VPLSおよびIPv4/IPv6に対応し、サービス事業者や通信事業者の公共WANでの利用が想定される。MLX 8×10G-DもIPv4/IPv6に対応し、企業のデータセンターのコアやアグリゲーションでの利用に適している。

 FC8-64はSAN向けBrocade DCX用のブレードで、1スロットに8Gbpsのファイバチャンネルポートを64基搭載する。システム全体での転送能力を4.6/2.3テラbpsに向上させることができる。高密度なコア・エッジ間や、高密度なシャーシ群のコアとしての利用を想定する。

 カンナ氏によれば、今回発表した製品を活用することでサービス事業者や通信事業者、企業は既存資産を生かしながら、ラフィックの増加に対応できるという。同社の試算では、IPコアルータの性能を200%、SANのコア容量を33%向上できるとしている。

brocade.jpg サンジェイ・カンナ氏。右側は「MLX 8×10G」(Interop Tokyo 2010会場にて)

 トラフィック増加の要因は、仮想化技術を活用したコンピュータの統合、携帯電話やビデオ、SNSといったインターネットサービスの急激な利用拡大などである。だが、通信サービスの競争が激化する現状ではサービス事業者や通信事業者がトラフィック増加に対応できるだけの収益を確保するのが難しくなっている。企業も厳しい経済環境に直面しており、ネットワーク分野に潤沢な投資ができないという課題を抱えている。

 例えば、米AT&TはiPhoneの新規ユーザー向けに定額制料金プランを提供しない方針を打ち出している。この背景には、iPhoneユーザーのインターネット利用が同社のネットワークに大きな負荷を与える事態になったことがあるといわれる。国内でも携帯電話各社が大容量データの送受信を規制しているなど、通信事業者やサービス事業者にとってネットワークの増強が容易ではない実情を表している。

 「サービス事業者や通信事業者、企業は既存資産を活用しながらなるべく少ない投資で効果を得たいと考える。新製品はこうしたニーズに対応するものだ」(カンナ氏)

 新製品をいち早く導入した英インターネットエクスチェンジ企業のLinxは、トラフィックが過去2年で2倍に増加した。サッカーW杯の開催でさらに急激なトラフィックの増加が予想されることから、MLX 8×10G-Mの導入を決めたという。カンナ氏によれば、Linx以外にも256Gbpsのハイパフォーマンスコンピューティング環境を構築した企業や、320Gbpsのインターネットバックボーンを構築した事業者がいるという。

 また、新製品を利用することでネットワーク環境の集約も可能になるとしている。これにより、人件費を含めた機器の運用や保守メンテナンスにかかわるコストを削減できる。さらには将来のネットワークの増強にも備えたファシリティ環境の整備も進められる。

 MLX 8×10G-Mは既に出荷を開始しており、MLX 8×10G-Dは今年半ばになる予定。FC8-64は、同社のOEMおよび販売代理店経由で今後提供していく。

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