日本HP、LTO-5対応の大規模テープライブラリ発表――テープ上にファイルシステムを再現する新機能も

日本HPは、LTOの最新世代「LTO-5」に対応した大規模テープライブラリを発表。膨大な映像データのアーカイブ需要がある放送・医療業界に向くという。テープに保存された目当てのデータに直接アクセスできる新機能も提供する。

» 2010年07月26日 12時54分 公開
[石森将文,ITmedia]

 日本ヒューレット・パッカード(以下、日本HP)は7月26日、大規模アーカイブ用途に向くテープライブラリ製品として、「HP StorageWorks EML/ESLシリーズ(以下、EML/ESLシリーズ)」に「HP StorageWorks LTO5 Ultrium3280 FCテープドライブ(以下、LTO5 Ultrium3280 FC テープドライブ)」を搭載した新モデルを発表した。同日より販売を開始する。

 LTO(Linear Tape-Open)規格の最新世代である「LTO-5」に対応したことが、本モデルの特徴となる。EMLシリーズの最大容量は1515テラバイト、1時間当たりの転送速度は最大16.1テラバイトとなる。最上位モデルのESLシリーズでは、1万638テラバイトの最大容量と、一時間当たり最大44.4テラバイトの転送速度を実現しており、「放送映像業界や医療業界において日々蓄積される膨大なデータをデジタルアーカイブし得るハイパフォーマンス」(日本HP)だという。

 併せて日本HPでは、LTO-5に対応したテープバックアップ製品向けの新機能「HP Linear Tape File System(以下、LTFS)」を提供する。LTFSは、テープメディアをインデックス領域とデータ領域に分けることで、テープ上で一般的なファイルシステムを再現する機能。テープに保存された目当てのデータに直接アクセスできるようにするなど、利便性を向上する。例えば、膨大な映像データをテープにアーカイブしていた場合でも、LTFSが再現したファイルシステム経由でテープ内のデータファイルを確認し、そのまま映像を再生できるようになる。

 LTFSは、HP StorageWorks LTO5 Ultrium3000などLTO-5対応の単体テープドライブ製品で利用できる。テープライブラリ製品には、2010年秋の対応を予定する。各製品の価格はこちら

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