携帯端末狙いの傾向が鮮明に――Pandaのセキュリティ動向報告書

新手のマルウェアの数は増え続け、3月にはAndroid携帯を狙った攻撃も発生した。

» 2011年04月07日 15時15分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 ウイルス対策ソフトメーカーのPanda Securityは2011年1〜3月期のセキュリティ動向報告書をまとめ、マルウェアが増え続けている現状や、スマートフォンなどの携帯端末が狙われている実態について報告した。

 報告書によると、1〜3月期に新たに作成されたマルウェアは1日当たりの平均で7万3000件に達し、前年同期の平均に比べて約1万件増えた。このうち70%を占めるトロイの木馬は、銀行口座情報などを盗もうとする犯罪集団が好んで使う手口だと分析している。

 国・地域別にみると、マルウェアの感染率が高かったのは中国、タイ、台湾の順で、感染率は70%近くに上った。

 3月上旬にはAndroid携帯を狙った攻撃も発生した。公式Android Marketでトロイの木馬を仕込んだ不正なアプリケーションが配布され、ダウンロード件数は5万件に到達。問題のトロイの木馬には、ユーザーが知らないうちに端末から個人情報を盗みだし、別のアプリケーションをインストールしてしまう機能があったという。Googleは後に不正なアプリケーションを削除する措置を取っている。

 このほかにもFacebookを利用したマルウェアの感染が広がるなど、携帯端末やSNSが狙われる傾向が鮮明化している。

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