2011年の国内IT、ICT市場はともにマイナス――IDC調査

IDC Japanは国内のIT市場および通信サービスを加えたICT市場の調査結果を発表した。

[ITmedia]

　IDC Japanは6月4日、国内製品別IT市場2011年10〜12月期の実績と2012年〜2016年の市場予測を発表した。2011年のIT市場規模は前年比1.0％減の13兆967億円、これに通信サービスを加えたICT市場は同0.9％減の24兆4045億円だった。マイナス要因は東日本大震災とその後の一連の事象、欧州財政問題の影響、タイの洪水などとしている。

　2012年は、震災復興に伴う財政支出や金融緩和から景気が浮揚し、スマートフォン、タブレット・eReader、ITサービス、ソフトウェア、ストレージ、データ通信サービスが成長し、ともにプラス成長になるとみる。IT市場規模は同1.1％増の13兆2452億円、ICT市場規模は同0.7％増の24兆5652億円と予測している。

　また2011年〜2016年の年平均成長率予測はIT市場が0.4％、ICT市場は0.1％。2016年の市場規模はIT市場が13兆3519億円、ICT市場が24兆5622億円と予想。「第3のITプラットフォーム（クラウド、モビリティ、ソーシャル、ビッグデータ）に関連した製品が成長をリードし、ベンダーは早期に取り組むことが生き残りに必須である」と分析している。

国内ICT市場実績と予測：2011〜2016年（出典：IDC Japan、2011年は実績、2012年以降は予測）