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» 2012年07月12日 07時55分 UPDATE

VMwareが志向するハイブリッドクラウドの世界

VMwareがハイブリッドクラウドに対する同社の戦略や最新動向を説明した。

[岡田靖,ITmedia]

 VMwareは7月11日、ハイブリッドクラウドソリューションとパートナー戦略に関する記者説明会を開催した。ハイブリッドクラウドに対する同社のアプローチやパートナー企業の最新動向について報告した。

広範囲をサポートするソリューションスタックでハイブリッドクラウド

 ERPなど従来型のアプリケーションの仮想化し、企業内やグループ企業内でプライベートクラウドを利用するケースが増えてきた。その一方、サービスプロバイダー各社が手掛けるパブリッククラウドでも数々のアプリケーションが登場している。プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせ、ハイブリッドクラウドとして利用するケースが今後増えるとみられる。しかし、従来型のアプリケーションを仮想化したものと、最初からクラウド上に構築されたアプリケーションでは、例えば、データベースの扱い方などが大きく異なり、そのままでは統合できない。

okavm01.jpg VMware上席副社長のラグー・ラグラム氏

 米VMware クラウド インフラストラクチャおよび管理ソリューション担当上席副社長のラグー・ラグラム氏は、この点について「従来型のアプリケーションと新たなスタイルのクラウドアプリケーションの両方をサポートした環境でないと、ハイブリッドクラウドは実現できない」と語る。

 VMwareは、既存アプリケーションとクラウドアプリケーションの両方を同一のプラットフォームで使えるようにし、異なるデータセンター間でVMイメージのコピーや移動を可能にするなど、ソリューションスタックの拡充を進めてきたという。さらに、今月2日にはDynamicOpsを買収した。DynamicOpsのソリューションは、VMwareのクラウドプラットフォームだけでなく他社が提供するクラウドプラットフォームにも対応し、単一コンソール、同一のポリシーで制御可能なダイナミックなクラウド環境を実現するとしている。

 「例えば、機密性の高い財務システムはプライベートクラウドに、マーケティングなどWebと親和性がシステムは外部のクラウド上に置く。また仮想デスクトップはエンドユーザーがいる場所に近いデータセンターに、といった具合に自由な配置を実現できる。これらのソリューションスタックは、ハイブリッドクラウドを実現するための完全なスイートだ。業界で最も包括的なソリューションスタックを提供できると自負している」(ラグラム氏)

okavm02.jpg ハイブリッドクラウドを実現するためのVMwareの製品群
okavm03.jpgokavm04.jpg ハイブリッドクラウドに必要な要素(左)と、それに対応するVMwareの製品

オンプレミスの企業もサービスプロバイダーの同じ“エンドユーザー”

 ハイブリッドクラウドの普及には、ソリューションスタックの拡充だけでなく、その受け皿となるサービスプロバイダーの存在も不可欠になる。VMwareは、そのためのパートナー戦略もグローバルに展開する。

okavm05.jpg ヴイエムウェア代表取締役社長の三木泰雄氏

 ヴイエムウェア 代表取締役社長の三木泰雄氏は、日本国内でのパートナープログラムについて「VMware認定サービスプロバイダーパートナは現在117社。VMware vCloud Directorを基盤として認定を取得している『VMware vCloud Poweredパートナ』は5社に上る」と説明した。

 VMware vCloud Poweredパートナは、これまでソフトバンクテレコム、NTTコミュニケーションズ、伊藤忠テクノソリューションズの3社だったが、同日付で日立システムズが採用を発表した。また、ゼネックITソリューションズがサービス提供を開始しており、合計で5社となった。

 「VMwareが提供するのはソリューション。オンプレミスのユーザーでもサービスプロバイダーでも、VMwareにとっては同じエンドユーザーだ。またソリューションを採用するサービスプロバイダーは、エンドユーザーに当社のソリューションを提供するパートナーだという認識でもある。技術支援や販売支援を通じて一緒にクラウド基盤の普及に取り組みたい」(三木氏)

okavm06.jpg ゼネックITソリューションズ取締役兼ソリューション事業部長の鹿島弘之氏

 VMwareのソリューションを活用して「CloudCube」サービスを立ち上げたゼネックITソリューションズの取締役兼ソリューション事業部長の鹿島弘之氏は、「VMwareのシステム構成例とほぼ同じ環境でCloudCubeを構築し、約2カ月という短期間でサービスインできた。VMwareのソリューションは完成度が高く、管理ポータルも日本語に対応している。直感的で使いやすい」と語る。

 ゼネックITソリューションズは今後、今回の構築経験を生かしてクラウド基盤のOEMサービスや構築支援など関連サービスの展開を検討しているという。「当社はアプリケーション開発も手掛けているため、IaaSの提供だけでなくクラウドアプリケーションも提供したいと考えている」(鹿島氏)と、ハイブリッドクラウドをキーワードに多様な事業展開を視野に入れている。

okavm07.jpg VMwareのシステム構成をベースにしたというCloudCubeの構成

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