Facebookの全ユーザー投票が終了 結果は拘束力のない「勧告」に

総投票数は約67万票と、拘束力を持たせるには遠く及ばなかった。これにより、規約改定時のユーザー投票システムは撤廃され、InstagramのユーザーデータはFacebookが共有できるようになる見込みだ。

» 2012年12月11日 07時06分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookが利用規約とデータポリシーの改定に際して実施したユーザー投票が、日本時間の12月11日午前5時に予定通り終了した。

 改定賛成が7万9731票、反対が58万9141票で、総投票数は66万8872票だった。

 投票結果がFacebookに対して拘束力を持つには、アクティブな全登録ユーザーの30%を超える人数が投票に参加する必要があった。“アクティブな全登録ユーザー”という表現が月間アクティブユーザー数(MAU)を指すとすれば、FacebookのMAUは10月に10億人を超えており、その30%は約3億人。投票率は30%に達さなかったことになり、拘束力を持たない「勧告」となる。

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 今回の主な改定点は、規約の改定で行う全ユーザー参加の投票の撤廃と、Instagramのような子会社(Facebookは「関係会社」と表現)が保有するユーザー情報をFacebookが共有できるようにすることだ。

 Facebookはサイトガバナンスのページで、「今回の投票結果と、次回の改定プロセスについては近日中にお知らせしますので、後日、本サイトにてご確認ください」としている。

 今後、Facebookの規約の改定にユーザーの意思がまったく反映されなくなるとは考えられないが、少なくとも全ユーザーが参加できる投票は行われなくなる。

 改定後の利用規約では、「Facebookは、法的または事務的な理由で変更を行う場合や、誤りを訂正する場合を除き、利用者に7日間の通知期間を設けます(Facebook Site Governanceページに変更内容を投稿するなど)。この期間内に利用者は本規約の変更に対してコメントすることができます」となっている。

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