CA、システム開発テストを効率化する「CA LISA 7.1」提供 SAP連携を強化

システム開発テストの効率化ソリューション「CA LISA」の最新版がリリース。SAP ERPやメインフレームへの対応を強化したという。

» 2013年10月22日 17時39分 公開
[本宮学,ITmedia]
photo CA Technologiesの佐藤輝幸氏(LISA事業部 事業部長)

 CA Technologiesは10月22日、仮想化技術によってアプリケーションやシステムの開発テストを効率化するソリューション製品の最新版「CA LISA Service Virtualization 7.1」(CA LISA 7.1)の提供を始めた。SAP ERPやメインフレームへの対応を強化し、基幹系システムなどのテスト工程で利用しやすくしたという。

 CA LISAは、開発中のアプリケーションやシステムを別システムと接続してテストを行う際に、接続先システムのサービスを仮想的に再現する製品。通常、基幹系システムは開発テストを行える時間が限られていたり、クラウドシステムはアクセスするたびに課金されたり――といった“制約”がある。CA LISAは接続先システムのサービスを仮想的にコピーし、仮想サービス実行環境(VSE)で実行することで、テスト実施までの待ち時間の解消やコスト削減などにつながるとしている。

 新バージョンは、SAPの外部システム連携で使われる「SAP Java コネクタ」(JCo)や「ERPConnect」「RFC」「IDoc」といったコンポーネントに対応。SAP ERPをベースとする基幹系システムのテスト工程にCA LISAを適用しやすくしたという。また、メインフレーム向け機能として新たに「CTG」(CICS Transaction Gateway)をサポートし、CTG経由のメインフレームサービスも仮想化できるようにした。

photo SAPのサポート強化イメージ図
photo CTG経由のメインフレームサービスの仮想化イメージ図

 Javaエージェント機能も強化している。従来のJDBC仮想化ではアプリケーションとJDBCドライバの間にシミュレーションドライバを設置する必要があったが、今回、JVM上で稼働するJavaエージェント「Pathfinder」にJDBC仮想化機能を搭載。シミュレーションドライバの設置を不要にした。

 「多くの企業は開発工程の効率化を図っているが、ソフトウェアの開発工程の約半数をテスト工程が占めているデータもある。開発全体を効率化するためにはテスト工程の効率化が“カギ”になる」と同社の佐藤輝幸氏(LISA事業部 事業部長)は話す。同社はCA LISAの提供を通じ、開発工程のスピードアップと品質向上を支援するとしている。

 大規模システムを持つ企業や受託開発を手がけるSI企業などを主要ターゲットとする。価格は個別見積もり。

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