IDCがユーザー企業を対象に実施した調査では人材育成や販売/営業プロセスの強化、新規顧客の獲得などを挙げる回答率が高くなった。
IDC Japanは4月8日、エンタープライズアプリケーション(EA)およびビジネスアナリティクス(BA)市場に関する企業ユーザー調査の結果を公開した。有効回答は1040件。
それによると、現時点での経営課題とIT投資で解決したい経営課題には、「業務コストの削減」「ITコストの削減」が挙げられた。また、「人材育成の強化」「販売/営業プロセスの強化」「新規顧客の獲得」「マーケティング力の強化」を挙げる回答も多かった。IDCでは「経営改革がコスト削減のみならず売上向上も主論点とした取り組みに変容してきている」と指摘している。
ERPシステムの導入状況は、海外売上比率が10%未満の企業では「未導入」「不明」との回答が多い一方、同50%超の企業では少なかった。また、BAシステムの導入率/導入レベルでは導入目的が「収益管理/原価管理の精度向上」「事業予算の計画/管理」など財務指標を中心とする情報の可視化、意思決定支援に重点が置かれていることが分かったという。
ERPについてIDCは、「海外売上比率を高める中で、ユーザー企業はITを活用したガバナンス体制の整備に取り組む必要があることを示している」と分析。BAについては、「活用の高度化に向けたソフトウェア投資はインフラストラクチャ領域に対するものだったが、2013年以降はアプリケーション領域に対する投資も本格化し始めた」と解説している。
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